豊田市美術館
Toyota Municipal Museum of Art
1995年11月に豊田市市街地を見下ろす高台に開館した、近・現代の美術とデザイン作品を収蔵する公立美術館。国内外の現代美術を積極的に紹介する企画展により、地方にありながら全国から美術ファンを集めている。 直線と矩形を基調とするミニマルな建物は、ニューヨーク近代美術館新館の設計で知られる谷口吉生による。11室ある大小の展示室は、天井が高くさまざまな展示に対応できるばかりでなく、階段や上階から作品を見下ろしたり、展示室をつなぐガラス張りの通路から豊田市街を見下ろせるなど、機能的でありながら意外性も持ちあわせた設計になっている。 2014年9月から改修工事のため1年間休館し、2015年10月にリニューアルオープン。谷口による建築の意匠はほぼそのままに、エレベーターやスロープが新設され、バリアフリー化が施された。 敷地内には漆芸家、高橋節郎が寄贈した作品を収蔵する高橋節郎館を併設している。 参考文献
『豊田市美術館所蔵作品選2001 Vision』,豊田市美術館,2001
著者:田中由紀子