絵画を読み解いてみよう!
このページは、2020年7月18日にDiscord版「思想・哲学・文学・芸術の会」でばるさん主催で開催された第一回「絵画を読み解いてみよう!」の記録である。 第二回が開催された場合、このページのタイトルに「第一回」と付け加えたい。
VC情報
開催時間:22:00〜27:00
開催場所:2号室、2号室_文章
タイトル:絵画を読み解いてみよう!
主な参加者:
ばる (主催者)
なるせ (アシスタント)
tsuyu
NNNNCUB
GODRILLA (記録)
てじ (記録)
朝倉
風神
ETM
ラッコ
浅井
世一
さいほん
yuta
5番地
kluftrose
パルス
うたり
ぎるさんだ
SHUNASHUNA
Jasmine
トーチカ
概要
絵画を貼っていって、感想を述べていく。
西洋美術史入門に沿ってそこに載っている絵画をテキストチャンネルに貼っていく。
絵画から歴史や風俗を知る、人を知る、自己を知る。アートだけが独立してるのでない。
歴史
宗教を伝えるための
趣味のために描くようになったのは最近。近代くらいから。それまでは
頼まれて描いていた。お金持ちから
カトリック教会から
時代が進むにつれて経済が発展。商人も絵を描いてもらう。富裕層のステータスシンボル
パトロン
中世からルネサンス
哲学とも絡んでくる。アートと親和性高い
二つの要素
物理的側面
素材や色。どんな技法?
精神的側面
この絵がどういう意味を表しているのか?
2番目の側面について、宗教との関わりや哲学との関わり。
社会学でも絵画分析は手法使われる。
絵画を実際に見てみる
絵を見るときのポイント。
絵を視覚言語として見る。
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この絵を見て、「右」と読み取れる。共通認識があるから。
視覚言語。
絵がコミュニケーションツールになる。
ちょっと広げていく。
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白い鳩と、四つ葉のクローバーの絵。
これはどういう意味?
「平和」「ほのぼの」
平和の象徴という共通認識がある。
白い鳩が描かれていたら、平和の象徴として描かれた可能性が高い。
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「あ!骨丸さん!」
しかし、骨丸さんをよく知らないなるせさんは、怖いし細いし呪い的なもの、骸骨だと思う。
これは死人である。
死人が歩いている。
骸骨は、死を象徴する。
【注】骨丸とは、思想・哲学・文学・芸術の会の代表者である。
コードという。
骸骨とか矢印とか鳩を、記号という。
記号論
記号を読み取ったときに出てくる共通の約束事、コード。
バーコードは?
コードが絵画のなかに含まれている。
アレゴリー
『ダ・ヴィンチ・コード』絵のコードを取り扱う小説・映画。
記号として用いられるイメージ。
元の対象に似せて作られる。
青を着てる。女性。→マリアかな。
アトリビュートの話
属性。服装とか、鏡がある(アリス)
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鍵を持っている。
泥棒か?!
ペテロ。イエスから天国への鍵を預かった。鍵を持たせることで、ペテロを表現できる。
鍵を持っていないおじさんを描くだけでは、鍵がないじゃないかと、依頼主に言われてしまうかも!
鍵を持っていないペテロは?
23:00
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ドュジャルジャン作。
シャボン玉。
人間じゃなさそう。
けど、羽がない。
シャボン玉→はかない
裏にはキツいテーマがありそう。
この捉え方が正しい、というのは、殆どない。
子どもである。若さか、老いか。
VC接続:17人。
『シャボン玉を吹く少年』
シャボン玉に乗っている。荒れている海。危険だけど、表情は呑気。なんも考えてなさそう。足もついていない。(朝倉)
すぐ死ぬよ。みんな気付いてないけれど。
目先のシャボン玉に関心を向けて、足元の危うさに気づいていない(NNNNCUB)
足元の危険に気づかないまま、無垢な享楽に耽溺(tsuyu)
危険性を意に介さない超俗性(NNNNCUB)
乗っかってる感あって、浮いている感。(なるせ)
財物を踏みつける(tsuyu)
シャボン玉と真珠の◯が弧のラインになっている(NNNNCUB)
画面下から上にかけて物体が軽くなってゆく→ポジティブ(GODRILLA)
一枚の絵を見る時間。
10 秒。
23:17記録者のスマホが熱くなりすぎて、VC切断。
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尾形光琳『紅白梅図屏風』
屏風なので真ん中で区切ってある(朝倉)
右は紅梅、左は白梅、真ん中の川によって分断されている(朝倉)
紅梅=女性、白梅=男性のイメージ(朝倉)
この男女の関係は分断されている......男女の落ち合う場所?
日本画って西洋文化が入ってくるまでは平面的な描き方しかなかったのかな?
→山水画ははやくから遠近的な構図が普通にあった(NNNNCUB)
23:25
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遠近じゃないほう(風神)
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くだんうしがふち
葛飾北斎 江戸時代
バームクーヘンみたいな地面ですな(tsuyu)
右の雲の形が愉快です(世一)
どことなくシュルレアリスティック(さいほん)
靖国あたりの絵(yuta)
東洋西洋とか日本というより、大和絵というジャンルが特殊的にあまり遠近法ではなかった?(NNNNCUB)
日本だと大乗仏教の思想から、江戸時代あたりだと中国の儒学、ヨーロッパの思想も絡んで来そう(ぎるさんだ)
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『星空』アンゼルム・キーファー
23:34 接続:17人
向こうは崖なのか、水平線なのか(ばる)
おじさん巨人説
地面と一体。肌で地面を感じてる?ミイラ化してる?(朝倉)地面と一体化しようとしてる感(なるせ)
地球じゃない説。地平線だとしたらその付近の星は空気があるから星が見えないはず。すなわち地球じゃない(GODRILLA)
→地平線付近の星が本当に見えないかどうかは知らない(GODRILLA)
なぜ、男性、おじさん。
絵を読み解くとは。
自分。絵画を見ること
他者は自分を映す鏡。絵も自分を映す鏡。
みんなで絵を見る。
他人の視点が分かる。
絵に基づいて話す。
25:46 接続:18人
記録者、寝る。
23:53 五郎、記録を引き継ぐ
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落ち穂拾い/ミレー
小作人なのか地主の一族なのか
素直に感動する絵(ラッコ)
奥で馬乗ってる人は貴族?(インテグラル)
わずかな落ち穂も無駄にすること許されず、腰を曲げて一本一本丹念に拾っていかざるを得ない労働者の地位の低さ?(tsuyu)
牧歌的なイメージでしたが、改めて見るとしんどそうな印象(さいほん)
23:55 ばるさんのスマホがアチアチになる
23:58
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貫かれた時間/ルネ・マグリッド
時間と火(パルス)
8時3分くらい(時計)
竈=家庭に糧と安らぎをもたらすもの、場所 その竈から機関車が飛び出してくる…家庭内の安寧が脅かされてるということかな?(玲)
描いた人何も考えてなさそう(失礼)
かまどか暖炉か分かりませんけど、この浅さだと使えない/使えない暖炉から宙に浮いた汽車が飛び出してくる
ゆったりとした時計のない暖炉の近代から現代へ移行して家庭にくいこんで来た
時間が早く進むようになったってことかな
薪から石炭
00:10 (みんな解釈に頭をひねっているのか、短い沈黙が訪れる)
鏡に時計と燭台以外のものが何も映っていないのはなぜ?
まったく動いているように見えない
0:14 ばるさんより次の絵に行こうとの提言
(これ以上この絵の解釈に頭をひねるのはこの絵が機関車のトンネルに見立てた暖炉の暗闇を突き進むようなものである……)
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734065689706627193/RENE-MAGRITTE_gonconda-1953.jpg
ルネ・マグリッド/ゴルコンダ
円城塔がバットで殴ってそう
綺麗に並んでて気持ちがいい。
アニメにも類似の演出が!↓
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734066285067108381/images_-_2020-07-19T001700.465.jpeghttps://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734066355082362990/images_-_2020-07-19T001655.039.jpeg
(高度なパロディである)
マグリッドの絵に戻る
おじさんのパーソナリティが読み取れない
僕としては雨のスローモーションに見える時点で、同じ方向に落ちてく=被雇用者として同じ運命をたどるって意味なんじゃないかなって
窓枠が十字架な気がしてから、墓場の変な書き方かなみたいなん思った。棺(窓)から溢れ出るほどの死者、みたいな。!
そして誰も区別つかない
0:28 解釈を打ち切り次の画像へ(マグリッドの絵の解釈は無限の奥行きがあり、解釈しつくせない……)
答え合わせはしない、それが今夜の鑑賞会のスタイルである
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734068935074512976/800px-Nighthawks_by_Edward_Hopper_1942.jpg
エドワード・ホッパー/ナイトホークス(1942)
ようやく解釈できそうな絵が来た
お寿司屋さんの絵にしか見えない
お寿司屋さんの絵にしか見えない
お寿司屋さんの絵にしか見えない
「ナイトホークス=夜ふかしする人々」というほどの意味(我々のことだろうか)
(店の看板を参照)Phillie(s)は「フィラデルフィアの人(達)」という意味らしい
(夜も深まり、一人、また一人とVCから人が減っていくが、まだ13人の精鋭が残る)
隣の建物に人気がないところを見ると、相当な夜更けか、もう明け方に近いかもしれない
戦争のメタファー?
五番地氏:絵だけに「え〜」←?
そもそもなぜ店の外からガラス張りの店内を見ている図なのだろうか……
お手上げですな ←
大盛況で長蛇の列だったそうな
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JACKSON POLLOCK
TITLE: ONE: NUMBER 31, 1950
SIZE: 269cm x 531cm
(ポロックきたる)
パルスさん一押し
雑然と描いてもここまではならないで偏りが出ちゃうはずなのよ(パルス)
アクションペインティング
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734074270518607942/picture_pc_12dde4ce99076020224220b29e2a0f2c.jpg
ポロック(ハゲである)
あ……
ばるさん「まぁ……てじさんいないんで……(笑)」
(完全に不敬罪)
奥行きがあるのもおもしろい
何も考えずに描く、オートマティズム(自動筆記)的
似たような試みは数多くなされたと思われる。その中でポロックだけが残ったのは、やはり彼のセンスがずば抜けていたということだろう。
0:58 この間になるせ氏が何か発言して盛大にスベったようだが、代理記録者は残念ながら聞き逃す。(彼女には幸運である)
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カルロス・シュヴァーベ/墓掘りの死
右手の緑は、女がなんかすごいやつなのを表すためのもんなのかな。
墓掘りは悪人?ミイラ取りがミイラ的な?
墓堀りは死に魅了され自らの墓を掘る(tsuyu)!
だから死の象徴が骸骨じゃなくて素晴らしく美しい女性の形を取るのだ
象徴主義
墓堀りは魅入られたように女性を見つめるが、女性はまぶたを閉じたまま意に介さない。それは死の崇高さと絶対的な断絶を意味している
1:14 (VC12人)
代理共同記録者、寝る(雑談を多めに拾ってしまった点を反省)→ありがとうございました!
これ以降は今回の企画主催者である、ばるがdischord上のログと記憶を頼りに加筆したものである
1:22
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ゲルハルトリヒター
Skull with Candle
1983
100 cm x 150 cm
Catalogue Raisonné: 547-2
Oil on canvas
会長2回目の登場である
ヴァニタス(うたり)※ヴァニタスとは人生の虚しさの寓意を表す静物画である
ろうそくは寿命を隠喩している?(トーチカ)
命の明かり消えたら髑髏(yuta)
古典は多解釈性を備える(パルス)
机の形がおかしい、部屋の構造がよく理解できないなどの意見が続出
→究極のインテリア音痴の可能性(5番地)
ここでパルス氏によりメッセージリンクが貼られる(※discord上ではリンクを貼ることで過去のテキストに容易に遡ることができる)
実はこの絵に関しては骨丸会長とパルス氏によって既に考察が行われていた(2020/2/18 美術彫刻chにて)
その時のふたりによる考察↓
ちなみに自分はこのあたりに連続性を見出してるんだよな、勝手に(骨丸)
ゲルハルト・リヒターの作品は結構謎めいてるから詳しいひとがいたら是非解説してほしい
自分も『写真論/絵画論』、幾つかの批評は読んでるんだけど(骨丸)
右の棚?がいいね あと蝋燭の位置が不思議よね(パルス)
右上から光が差しているから左上もそれなりに明るいはずなんだけど暗い(パルス)
直接的には描いてないけど
実は鏡にうつりこんだものを描いてるのではというきもする、それこそバロック的に(骨丸)
まず間違いなく鏡だろう そうで無ければ左のライン要らないからね(パルス)
美術ってこういう連続性に気付いたりするとまた楽しいんだよな。「実はこの作家が仕掛けてることはこれこれこういうことで……というかこれって自分しか気付いてないんじゃね?」みたいな(骨丸)
こじつけでは?と悩むまでがワンセット(パルス)
※余談だがこの会話のあと骨丸会長は美術関連の推薦図書を貼り付けてくれていた。
今回のVCの記録とは関係ないのだが、美術に興味がある方には参考になると思うので、こちらに残しておく。
1.『美術の物語』E・H・ゴンブリッチ
2.『芸術家列伝』ジョルジョ・ヴァザーリ
3.『グリーンバーグ批評選集』グリーンバーグ
6.『シミュレーショニズム:ハウス・ミュージックと盗用芸術』椹木野衣
8.『建築をめざして』ル・コルビジェ
9.『建築の多様性と対立性』ロバート・ヴェンチューリ
10.『錯乱のニューヨーク』レム・コールハース
11.『20世紀の美術』末永照和(初心者入門書)
鏡に映り込んだものを描いているという考察、構図に戸惑いを見せていた参加者もこれには納得
カメラにうつったものを描いたと言っていた人もいたような気がします 気のせいかもしれません(世一)
1:40 この辺りで骨丸会長の話題になった記憶があるのだが、記録者はよく覚えていない
もし覚えている方がいらっしゃったら、加筆修正お願いします
骨丸さんはめちゃくちゃかっ飛んでるから実際男女のあれこれで警察のお世話になってても驚かない(tsuyu)
骨まるさん常識人だと思ってたのに……(ぎるさんだ)
1:45 誰も絵を貼る人がいなかったので、主催者自ら貼る ここから鏡の流れが続く
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作品名:ラス・メニーナス
製作年:1656年
サイズ:318x276cm
技法 :油彩 キャンバス
所蔵 :マドリード プラド美術館
こわいえだ(SHUNASHUNA)
さんだいめいが(ぎるさんだ)
フーコーが何か書いてたやつ 『言葉と物』(5番地)
※フランスの哲学者ミシェル・フーコーが『言葉と物』でこの絵画を引用し古典主義時代の表象空間について論じている 様々な人物が描かれているが、本来作品の外にいるはずの画家自身までも作品の中に描かれている
絵を描く場面を描くというメタ構造(tsuyu)
後ろにある鏡には何が映っているのかというと
1:49
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734089565681221632/cf58f85bce0c26596869152bab1073e6.jpg
絵の中の画家が描いてるモデルとして立っている国王夫妻が映っている
さらに気になるのはこの絵の一番後ろに立っている謎の人物である(扉を開けて今入ってきたのか?)
フーコーがこの絵についてなに書いてるか知らないけど
見る/見られる関係について書いてるんだろうなとわかった(tsuyu)
登場人物がちょくちょくこっちにも視線を合わせてくるのがこわい(世一)
宮廷画家のベラスケスのほうが、国王夫妻よりも大きく描かれている。
ふつうの主従関係ではとても怖くてそんなことできなそうだけど、そのくらいとても仲が良かったと思われる
2:02 5番地氏が所有している『言葉と物』から
この絵に何が描かれているかフーコーが解説している箇所を画像で貼ってくれた
参考になる
https://gyazo.com/c7aa2c737a8a12559ca9fe339c4d0b38
この絵というフレームを通して、この絵を見ているものと王と王妃と一体化させる(あるいはそう錯覚させる)という点は、すごい映画的だと思いました(こなみかん)(ぎるさんだ)
※ちなみ主催者はこの絵についてのフーコーの解釈を端的に説明してくれている本から引用するつもりでいた。
しかしこの時はその本がどこに行ったのかわからなくなり、説明できなかった。
故に今ここにその文章を抜粋する。あくまでこれはひとつの見方であり、この解釈が必ずしも正しい訳ではない。
フーコーがとりわけ注目するのは、絵画の外に身を置いて絵画を可能にしているはずの三人の人物が、ことごとく絵画空間の内部に招き入れられているということである。すなわち、絵を描く画家、描かれるモデル、絵を見る鑑賞者という、絵の外部の同じ地点から絵に視線を投げかけつつ絵の構成を決定している者たちが、作品の中に描かれている画家、鏡像、闖入者のそれぞれに投影されているのだ。あたかも、すべてが絵画空間の内部に誘い込まれ、表象の外部が省略されようとしているかのようであるということ。こうしてフーコーは、ベラスケスのこの作品の中に、「古典主義時代の表象の表像のようなもの」を見いだすことになるのである。
つまり、古典主義時代の思考は常に表象空間の内部において展開されていたということであり、そうした思考にとって、表象の「外」は存在しなかったのである。ーーミシェル・フーコー 自己から脱け出すための哲学 (岩波新書)ミシェル・フーコー 自己から脱け出すための哲学 (岩波新書) この絵画における疑問のひとつであった、一番後ろの扉の人物は我々鑑賞者を描いていたのだ......
絵の外部にいるはずの画家、モデル、鑑賞者の三人を投影して描くというセンス
そう考えるとこれ17cの作品なのにすごい先進的な構図ですね(ぎるさんだ)
ヤンファンエイクも似たような絵を描いてた記憶(tsuyu)
2:10 ここでそのヤンファンエイク の絵がyuta氏によって貼られる
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734094683373961379/images_-_2020-07-19T021001.331.jpeg
製作年:1434年
サイズ:81x59.7cm
技法 :油彩 板
所蔵 :ロンドン ナショナル・ギャラリー
わんこ 犬が昔から友だった(kluftrose)
こっちは構図分かりやすいですね(tsuyu)
ヤン・ファン・エイクのこの絵、中央の鏡には何が写っているのでしょうか(ぎるさんだ)
犬は忠節 サンダルは結婚(yuta)
この時代の結婚って戦略的な意図もあるから、必ずしも二人の間に愛があるとは限らないですもんね(ぎるさんだ)
女性の目は男性の様子を伺うような視線をしている(トーチカ)
絵には男女の結婚が描かれているようだ
しかしお互いに何かよそよそしさも感じられる......鏡には何が映っているのだろう
2:17 yuta氏が鏡の詳細な画像を貼る
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734096503986978856/10.jpg
鏡の周りの小さい円、人がいっぱい(うたり)
磔刑(たっけい)までの14場面(yuta)
丸いのに貼り付けにされたイエスかいてあるやん(ぎるさんだ)
つまりふたりの結婚への神の祝福が描かれているが、同時にキリストに見られているのだ
しかし先程も述べたように二人の間には何か奇妙な壁も感じる
何か秘密を隠しているのだろうか
神だけは知っているのだ(tsuyu)
鏡は神の目か(yuta)
赤い寝室寝にくそう(パルス)
※ちなみにわんこは夫への貞節、忠実、地上への愛などの象徴として表される
この絵はもっと考察の余地もありそうだったが、主催者となるせ氏も流石に疲労の色が見えてきただろうか
ふたりはスタートから4時間半も喋り続けている
この時点で何人残っていたかは不明だが、まだ結構な人数が残っていた記憶がある
ここでなるせ氏から翌日開催予定のVC企画「今週のあーぷら作品を褒める会」の番宣が入る
ばるさんにぜひとも解説して欲しい渾身の一枚を貼ってもよろしいか(tsuyu)
2:30 渾身の一枚(迫真)(tsuyu)
https://cdn.discordapp.com/attachments/705070857424208016/734099845375197224/27084794.jpg
作者 マルセル・デュシャン
制作年 1917年
メディウム セラミック製男性用小便器
サイズ 61 cm x 36 cm x 48 cm
コレクション オリジナルは消失、レプリカ複数あり
もはや常識レベルでさえある感 便器です(tsuyu)
やべー泉に行きたくなってる(yuta)
五つの黒い穴は神の目のメタファー?(5番地)
fountain(パルス)
この便器は芸術作品といえるのか......?そもそもこれは作者自ら作ったものなのか、既製品を買ってきたものなのか?
作ってないすね。既製品(tsuyu)
書き込んでおわり(パルス)
そもそも当時これを展示に出して怒られなかったのか?
じぶんがキュレーターだか審査員だかやってる展覧会に匿名で出してじぶんで擁護しまくったらマジで審査通った(うろ覚えの経緯)(tsuyu)
アンディ・ウォーホルとかこんなんやってたんでしたっけ。あれはまだコラージュがあったか。(5番地)
(笑)おまる(kluftrose)
芸術のソーカル事件?(5番地)
自分も自分の作品匿名で出して擁護しまくろうかな(世一)
これは男性用小便器である
使用済みの便器なのか、という議論
使ったあとだったりするのかなあ(tsuyu)
一度だけ使用しましたが綺麗です。美品(パルス)
メルカリ
ピスクライスト張りたくなったけど、気持ち悪くなりそうな人は調べないでね 頭いってる作品ね(yuta)
レディメイドですね 新しい芸術概念です(Jasmine)
展示の仕方、展示という行為がこの場合はアートなのかな。(芸術)作品なしの芸術?(5番地)
機能と存在意義を分離した感じでしょうかね、、(Jasmine)
芸術なる自立した実体があるかのように評論家連中は考えるけど便器だって文脈しだいで芸術になるわけで芸術カテゴリーはそれほど絶対的なものではないということをデュシャンはパフォーマティブに示した…のだろうか(tsuyu)
ここで主催者ばるがこの作品を一応解説
便器という生活の中の日常品をとりあげ、一旦日常的な機能を剥奪する(この便器には水道管もついていないので、トイレとしての機能を果たせない)つまり便器という有用な意味を失わせる。
それに「泉」という新しい題名を付与し、置くことで新しい物体として生まれ変わらせる。
そうすることで、人々にこの物体に対する「新しい思考」を創り出すことに成功した。
ここから現代アートという一見難解な世界について説明した記憶があるのだが、主催者はほとんど内容を覚えていない
思考や社会構造などを表現したり、展示の「あと」の現象なども表現に取り込む......など語ったかも
会田誠などを例に出した気がするのだが、覚えている方がいたら加筆していただきたい
とりあえず5時間に及んだこの企画も、現代美術にまで到達したので時間的にも内容的にもここら辺できりがいいんじゃないかということで解散
3:05に終了した。
レポート
第二回を希望する人が多い。
このページはこのままでは長すぎるのかもしれない。
VCの流れはなんとなく分かる。思い出保管としての機能はあり。
それを更に使える情報にするにはどうすればいいか。
VCの主催者自身が閲覧、加筆していくことで、自身の内容への「復習」や「再発見」には繋がる。ここの流れはこうしたほうがよかったなとか、自身の反省点が炙り出せる。リアルタイムでは気づけない新しい発見もある。次に生かせる利点がある。