第7回歌人・短歌紹介レジュメ
日程:10月30日(金)21:00~
抜粋
「もうずっとあかるいままのにんげんのとおくて淡い無二のふるさと」
神話的美しさが井上法子さんのひとつの特徴
コメント
眠らない街都会にいる自分と田舎を対比しているのかな……
彼方感がしますね…
とおくて淡いくらい気持ちとかに距離があるんだろうけど、それでも無二なんだなあ
ふるさとって具体的なイメージが典型だから、この普遍性が新鮮ですね
ふるさとは個人個人の故郷ではなく、国の方なのかなとちょっと思いました。
垢抜けちゃった自分と過去の自分
「こころでひとを火のように抱き雪洞(ぼんぼり)のようなあかりで居たかったんだ」
コメント
(ぼんぼりってこういう漢字書くんだ…)
「火」がキーワードになりそうですね。複数の意味が込められていく?
さっきの続きだと考えると、都会の人になってしまったから?
あえて漢字で書いたのは、自分の心の外枠が「雪」のように冷たい(そして中身だけ温かい)事を示唆している?
人を暖かい明かりにして、自分自身も優しく光りたかったんだろうか
ふつうの言い方をしないで、幻想的な言い換えをしているので面白く感じます。。
守護霊のよう
「波には鳥のひらめきすらも届かないだろうか 海はあたえてばかり」
海もひとつの大事なキーワード。爽やかさと広大さを与えている。
コメント
鳥のひらめき…!?
この辺から(???)になりました。
すごい言葉の取り合わせ
鳥のひらめきって羽の揺れるひらめきだと思ってた
はためき… ひらひら… ひらめき…音がいいですね
鳥「ひらめいた!」じゃないよなぁ…
波って向こうから来てばかりのイメージある
羽のゆらめきぐらいじゃ、海の波に影響しない
『ひらめき』だけで、鳥のさえずりと、海に映る鳥の影と、羽の羽ばたき全てを感じる。すごいぞ。
「詩は光りながら生まれるやさしさに目を閉じていて ぼくに任せて」
コメント
ま、まかせます。
まかせちゃう・・・
詩神……
まかせる・・・そのやさしさに・・・
優しさと強さがある・・・
口説かれてるみたい。格好いい。
神様、というよりは妖精さん、みたいな親しみやすさを感じました。
「詩」と「短歌」を区別しようとしているのかな。詩は暗さ担当。「光りながら生まれるやさしさ」は短歌の領分、と。
「波に舟尾に泡ははじけてありがとう ありがとう 空洞を守ってくれて」
コメント
ここでまた(???)となってしまい、解釈するのを諦めてしまいました……
あ、ありがとう・・・
舟の上の領域を空洞と喩えてるのか。。
ありがとうの反復にグッとくる
解釈むずかしそうだけど、とりあえずありがとうってわざわざ二回言ってくれてるのなんか自分も嬉しい
「舟尾」は一つ単語なのか……?と思い調べたら、そんな単語は無かった!
みんな、ありがとうにありがとうってなってる
「波に舟」でいったん切るんでしょうか?
空洞は自分のこころにあるやつかな
空洞って何?ほらあなとか?
空洞は余裕のような隙間なのかな
この人はゆらゆら帝国が好きなのかもしれない
泡の空洞とか!
「ああ水がこわいくらいに澄みわたる火のない夜もひかりはあふれ」
コメント
これは灯台を頼りに港に向かおうとしている船?なのかな。
水の輝きだけで火がなくても明るいのか!
前回の岩倉さんもでしたけど、井上さんも平仮名の使い方がうまいですね…
海の上で火って、釣りとか?
いさりび?
イカを釣ってんのか…?
イカ光るもんね
イカはイヤ笑
ひかり→希望かな
水の光の反射が夜に光を溢れさせていると思った。
「私たちは火が無くたって生きていけるぞ」と、火に向かって挑発しているように見える。
水がこわいくらいと否定的に見えます。逆に火が割と肯定的に捉えられてる?
出て来てないけど、月を、暗示?
水が海とは限らないのか。
こわいくらいに美しい、と一緒で、ネガティブと見せかけてポジティブ、と解釈しました。
「ぼくを呼んでごらんよ花の、灯のもとに尊くてもかならず逢いに行くさ」
コメント
また口説かれた
言葉選びとリズム感がやさしくて好き。
王子様に口説かれているような気持ち
人じゃないからいやらしくないのかな
尊くても、ってなに?
色々と言葉遣いが謎に包まれてる
高嶺の花だったとしても、とか?
尊いと遠慮しちゃいますものね……
作中主体は、高嶺に向かって崖をのぼっていくつもりなのかな。
この口説きは落としにきてる
「透明なせかいのまなこ疲れたら芽をつみなさい わたしのでいい」
コメント
これなんか好きですな…
まなこが疲れたら『芽』をつむのか!
「透明なせかい」が最初分からなかったんですが、これは一人の人物を指してるような気がしてきました。
まなこ 瞳?眼
眼と芽をかけてる???
芽をつみなさいが、目を瞑りなさいと聞こえる
見えないけど存在している世界さんの目が疲れたら、まずは自分が犠牲になるよ的な。
献身的に聞こえるけど、命令形でかっこいいよね
目が芽を摘んで食べるんですよね。すると瞳が潤う。
芽で作られたコンタクトレンズ……。
(自分で書いていてよく分からなくなってきた)
「月を洗えば月のにおいにさいなまれ夏のすべての雨うつくしい」
コメント
よくわからんけどわかった気がした
かっこよいなコレ
うぉぉ うつくしい…
さらっとした綺麗なものが詰まってる
月のにおいって、嫌な匂いでは無さそう
月のにおいってどんな感じなんだろうねぇ
この人の言葉遣いは、視覚や嗅覚や聴覚などなどが混ざってる感じがする
夜のにおいっぽいかも
先程から、水(海)が清く、神聖なものって感じに思いました。キリスト教の「洗礼」を連想しちゃったり。
ふと、塚本邦雄の「馬を洗はば馬のたましひ冱ゆるまで人戀はば人あやむるこころ」を思い出しました。
楓さんの紹介してる歌もかっこいいな
さゆる?
「押しつけるせかいではなくこれはただしいひとが置いてった傘」
コメント
うーん、わからない!
せかいではなく傘なのか
濡れないように傘を置いてってくれた?押し付けではない形で……
優しい人がみんな用にわざと傘置いていったんだと思った…
傘を借りパクしようとしてるんですか。。
傘→守る象徴
あ!「せかい」と「傘」が対比されてる!?
トーチカさんの解釈もわかる気がしました
傘を捨ててった?
「せかい」では常に親切を押しつけ合うから、そこから遠いもう一つの世界の中で、(本当の意味での)正しい親切が履行されているのかな、と。
「どんなにか疲れただろうたましいを支えつづけてその観覧車」
コメント
輪廻転生をイメージしてると思いました
たましいを支える観覧車って何?
あんなにたくさんの人を乗せて毎日回ってるもんね
はじめて労われて…観覧車泣いちゃう……
上がったり下がったりして、解脱に向かってるのかな。
観覧車の輪廻転生だったら絶対に解脱できるな。。
一応、皆の命を預かっているから?
人の命を物理的に支えてもいるから疲れたでしょってことかな
タロットの観覧車の絵?も浮かびました
「その」が気になる
もしかして観覧車も口説いてる!?
疲れたんやろなぁ……
井上さんが観覧車だった……?
観覧車がおのれの循環器のことを指しているとも(無理やり)読める。たましいはヘモグロビン。
自分の中の観覧車って何だろう?
「逆鱗にふれる おまえのうろこならこわがらずとも触れていたいよ」
コメント
これはとても良く分かりました。
また、口説き
逆鱗のうろこに敢えて触れていくのかぁ
たとえ傷つけられてもいいから傍にいたいんや……。
逆鱗に触れられる方はたまったものじゃないなあと思う。
怒られそう
「おまえ」呼ばわりしている相手、作中主体にとってどんな存在なんだろう。
逆毛でブラッシングされて怒る猫
おまえは猫だったのかぁ(ほんわか)
ペットか!
逆鱗って確か龍の弱点じゃなかったかな。この歌はずけずけ来そうでむむう、という気持ち。
「煮えたぎる鍋を見すえて だいじょうぶ これは永遠でないほうの火」
コメント
歌集のタイトルになってるフレーズが来た!
火事にでもあったのか
地獄じゃないよん現実だよんってことか
消して良い火
どうしても即物的な感想になってしまう
怒りかと思った、煮えたぎる。
火事じゃない火だから大丈夫って安心しようとしてるのかな。
そうそう
煮えたぎる鍋みたいな過酷な現実を生きているけど、いつかはこの苦しみも終わるって事?
ピピっとコンロ「お鍋が湧きました」
コジコジのやかんくんみたいな……?(怒り)
IHだったらこの短歌出てこないよねうちはまだガスが現役だけど
煮えたぎる怒りならば、それは永遠ではなく、少しすればおさまるよ、みたいな
脱炭素社会が到来したら詠めなくなるの辛い
永遠であるほうの火と、永遠でないほうの火、二つあるのかな。
地獄にいるような気持ちだけど、地獄じゃないんだ、だいじょうぶと言い聞かせているのかなと思った
釜なら地獄のイメージ
煮えたぎる鍋と永遠の火と来ると、どうしても地獄を連想しちゃうので…
まあ永遠の火っつたら地獄連想するわね 釜茹でみたいな
大丈夫って思ってる時が一番危ないって、なるせさんが言ってたな……
なるほど…
大丈夫って思ってる時が一番危ないって、なるせさんが言ってたな……
なるせさんすごいな!そんなこと言ってたんだ(ほんと?)
めっちゃムカついたけど、大丈夫これはそのうち収まる怒り って慰めてるのか
前もちらっと短歌を詠んだとかいいましたが、短歌詠んでるとその人のものの見方がわかってしまうよ
ああ、釜茹でのこと言いたかったのかな石川五右衛門が詠んだのかな
永遠の命では?
全部消えて無くなるもの
「日々は泡 記憶はなつかしい炉にくべる薪 愛はたくさんの火」
コメント
あぶくって生命の端緒説あるのよねさっきの火が命ってなると、儚さがある
記憶は愛に包まれてるのか
この句好きかも
人生が流転しているイメージをすごく最高に歌ってるな
火は感情全般なのかな 温かい感情から煮えたぎる感情まで
人は愛というものを持つ生き物だからねぇ
「日々」と「愛」は相殺し合う?(泡と火で)
泡の方が圧倒的に弱そう
時間が経つと愛が減ってしまうことを表してる!?すてき!!
日々は泡かもしれないけど、記憶になって最後は愛になるのかな
全ては循環し合っているのかー。
うん~!よくわかんない!!
詩人っぽい人だなぁ。
よくわからないけど、口説き文句は良いと思います
「ふいに雨 そう、運命はつまずいて、翡翠のようにかみさまはひとり」
コメント
中2
うーん、わからない!
むじゅかちい!
井上さんは、雨であり運命なのかー!
翡翠がなにかこうなにかなんかこうあるんだろうな!!
翡翠が判らない
翡翠が何の喩えになってるのか分からなくて、比喩として成り立っていない気がする……けど、詠み手の中では、何かしら重要な意味を持ってるんだろうな……
福島に行けば何か掴めるのかしら…
雨が降って、ガッカリ?
翡翠と雨粒、なんとなく色が似ている?
翡翠はヒスイって読むけど、頑張れば『ひとり』って読めるかもしれないっていうダジャレ的なあれなのか(んなわけない)
翡翠のような神様から、小粒の翡翠がこぼれ落ちて、雨になるとか……?
尊いと近づきがたい……と議論してた先程のことを思い出しました。どんなに綺麗でもかみさまはひとり。近づいてもらえない。どこか悲しい。
翡翠は涙の例え?
宝石は宝石言葉とか、誕生石とかがあるからその辺のイメージとかもあるのかな?
詠み手にしか分からない、ってもやもやしがちだけど、この歌は珍しくどきどきするような。
翡翠って昔の高貴な人の装飾品だっけ。それくらい尊いということ?
モヤっとしてます
うーん、わからない!
モヤットボールは翡翠のようです
勉強になりました‼ありがとうございます😊👍
高いモヤっとボールだな
当たると痛い😣
こんな風に、口説かれたい⁉
かみさまはなぜひとりなのか考えが止まらないですよ。あと私も口説かれたい。
これが東大レベルの短歌なのですね……
トーチカさんのライバル