第2回歌人・短歌紹介レジュメ
日程:7月25日20:00~
テーマ:怖い短歌
短歌の形式をうまくつかった怖さ
「ぼくたちはこわれてしまったぼくたちはこわれてしまったぼくたちはこわ」中澤系
→こわれたという怖い文章を繰り返すことでより怖さが……
コメント
「こわれてしまったがこわいのに連続であるのが」
「壊れたファービーみたいな……」
「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」笹井宏之
→病がちな作家が作ったと考えるとより恐ろしさが。「えーえん」という泣き声かと思ったら実は「永遠解く力」という切実な願いだった
コメント
「口から何が出てるんだろうと不思議に思いました」
「永遠の苦しみに閉ざされているのでしょうか」
「最後にわかって、ゾクってするね」
読者を巻き込む怖さ
「君なりのパンはパンでも食べられないパンってなーんだ?目を逸らすな」野坂ホールディングス
→よくあるなぞなぞなのにプレッシャーをかけてくる怖さ。自分なりの食べられないパンってなんだろう?
コメント
「急にテンション変えてくるな」
「普通に考えればフライパンだと思うけれど……自分だけの答えを用意しないと許さないみたいな」
「わたしたち戦う意味は知らないし花火を綺麗と思ってしまう」野口あや子
→そうだよね花火って火薬だよね。花火の見え方変わってしまう怖さ
コメント
「上の句と下の句との関係性が分からなかったです」
「なるほど、戦争。戦争を知らない世代が多いですね」
「ドアに鍵強くさしこむこの深さ人ならば死に至るふかさか」光森裕樹
→これも見方が変わってしまう怖さ。そうか鍵をさす動作ってそれに似ているのか
コメント
「刃物に例えてるんですよね」
意味の深いこわい短歌
「焼肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き」俵万智
→無邪気な少女にそれを言う怖さ……。不倫までにおわせる関係性の怖さ。
コメント
「どういう関係なんだ……」
「次のママはわたしよ」
「歪んだ愛ですねこれは……」
「B型の不足を叫ぶ青年が血のいれものとして僕を見る」木下龍也
→献血かなにかの呼びかけなのかな? ぼくらは血のいれものだったか。
コメント
「病床の身なのかな」
「貧血なのかな(純粋)」
「かみくだくこと解釈はゆっくりと唾液まみれにされていくんだ」中澤系
→解釈することされることってこういうことだよね。生々しい汚さのようなものを感じる。
コメント
「こわいの?」
「これは難しい短歌ですよね」
「解釈する事それ自体を否定しているような印象を受けました」
「唾液まみれ・・・言い方変えると汚される的な?」
「amazarashiの「僕の歌にしつこい汚れ」って歌詞思い出した」
「元々の、新鮮な状態の事物を捉えられない」
「ご破算で願いましては積み上げてきたものがすべて計量される日」中澤系
→面接とか試験とか自分が積み上げたものを試される日ってあるよね。ぼくは苦手かな。
コメント
「世界の終わりのような……あるいは、人生の終わり……」
「いろいろはかられますよね」
「社会による評価ですね」
「中澤系いいですねぇ!」
(参考文献)
『桜戦線開架宣言』編・山田航
おまけ
参加者「トーチカの短歌説明たのしいなトーチカの短歌説明たの」