昭和モダン
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https://ja.m.wikipedia.org/wiki/昭和モダン
昭和モダン(しょうわモダン)とは、
昭和時代
の初めの1930年代に花開いた、和洋折衷の近代市民文化のこと
である。現在では1920年(大正9年)以後の文化(
大正ロマン
)も含む。昭和時代は第二次世界大戦を挟んで戦前と戦後に分かれるが、
昭和モダンは戦前に該当する
。
大正時代
に引き続き
竹久夢二
の美人画や
高畠華宵
の美少年・美少女の挿絵などが絶大な人気を得、日本独自の識字率の高さから
北原白秋
、
西條八十
などの作詞による抒情詩が愛読・愛謡された。また
『改造』
、
『文藝春秋』
などといった総合雑誌や、岩波文庫や
円本
と呼ばれる廉価な書籍が刊行され、
教養の大衆化
が進んだ。
川端康成
、
横光利一
などの
新感覚派文学
や、
吉川英治
、
中里介山
などの
大衆文学
が出現。雑誌
『新青年』
などでは
江戸川乱歩
や
夢野久作
などの怪奇幻想趣味、あるいは
エロ・グロ・ナンセンス
と呼ばれる作風が一世を風靡し(この分野の開拓者は大正時代の
谷崎潤一郎
である)、また
日夏耿之介
が東西古今の怪奇・幻想作品の紹介を行った。黄金バット、フクちゃん、
のらくろ
、少年探偵団シリーズといった児童向けの娯楽作品が隆盛を極めた。