新しい偶像
内容
友に向かって国家と距離を置けとアドバイスしている
ツァラトゥストラは誰に話しているか
「大いなる魂の所有者」たち
「古い神を征服した者たち」
最後に超人の話がある
国家が終結するとき、――そのとき、かなたを見よ、わたしの兄弟たちよ。君たちはそこに見ないか、あの虹を、あの超人への橋を。――[中公文庫p78]
民族に関して
自分自身を信じている民族だけが、自分自身の神をなお保持する。民族は、神の中に、自分が繁栄している諸条件、つまり自分のさまざまな美徳を崇めるものだ。――民族は、自分に対する快感、自分の権力感を、ある存在者に投影して、それに感謝を捧げるのかもしれぬ。
それぞれの民族はすべて、善と悪について自分自身のことばを語る。そのことばは隣国には理解できない。民族はみずからのことばを、風習としておきてとして創り出したのだ。