実験映画
既存の映画の表現形式に拠らない映画を指す。多様な表現方法によって制作されているため、一概に定義することはできない。1920年代のアヴァンギャルド映画の運動を先駆としながら、戦後アメリカのアンダーグラウンド映画の隆盛によって、世界的な映画運動として広まった。商業的な成功を目的とせず、独自の表現方法によって制作された個人の映像作家による低予算の短編作品が多い。アヴァンギャルド映画、アンダーグランド映画、個人映画と呼ばれることもあり、その境界線は曖昧である。 代表的な作品、作家
実験工房のメンバー(美術:北代省三、山口勝弘/音楽:武満徹)が参加した松本俊夫の『銀輪』(1955)、飯村隆彦の『視姦について』(1962)、足立正生ら日大映研の『鎖陰』(1963)、寺山修司の『トマトケチャップ皇帝』(1970)、若い世代では伊藤高志の『Spacy』(1981)などの作品がある