好きなMr.childrenの名曲ランキングトップ5を解説する
自己満足で書いていく。
私の中高時代に流行っていたものと言えば嵐やAKB48、EXILEなどのアイドルソングであり、人によっては「邦楽暗黒期」などと揶揄する人間もいる頃だったので、よく世代1つ、2つ前の邦楽を聴いていた。中高時代によく聴いていたバンドの一つがMr.childrenだった。 ミスチルは個人的には明らかに90年代前半〜2000年代後半頃までのバンドだと思う(2010年以降は才能が枯れたとよく言われている)。90年代中頃〜90年代後半までの間は鬱期といわれるくらい暗い曲ばかり制作され、私は昔からそれが明けた2000年代の曲をよく好んで聴いている。30、40代のミスチル世代の人間ではないため、違和感のあるランキングとなっているかもしれないが、それはそれで趣きがある気がする。 5位:SUNRISE
https://youtu.be/ASM8HNrF_is
2007年リリース
アルバム『HOME』に収録されている。
「乾いた部屋に余韻がこだました」、「目の前の扉 開けない僕を」、「自分の世界に閉じこもった 」などの歌詞からそう推測されている。
書き手の「僕」はずっと何か大きく揺るぎないものを信じていたのだが、それが不確定かつ不安定なものだと分かる。抽象的な歌詞だが、おそらく何らかの挫折もしくは裏切りのようなものに遭ってしまい、引きこもったのだろうか。
「少年の日々を回想うとき不思議なほど幸福な気持ちが僕を包む」という歌詞が個人的には刺さります。
4位:彩り
https://youtu.be/Qg8-a4xq_o8
リリースは2007年。
こちらも『HOME』に収録されている。
PVが素晴らしい(グッとくる)ので少しだけでもイイから見てほしい。家族構成図だろうか。
「今社会とか世界のどこかで起きる大きな出来事を取り上げて議論して少し自分が高尚な人種になれた気がして夜が明けてまた小さな庶民」という歌詞はアープラ民に刺さるのではないかと思う(自分には刺さる)。
書き手はごくありふれた庶民であり、仕事に対して小さなプライドを持っている。そのプライドを支える生き甲斐というものが「僕がする単純作業がこの世界を回り回ってまだ出会ったことのない人の笑い声を作っている」という確信のようなもの。
たまに揺らいでしまうのだが、この生き甲斐は些細なものだけれど日常に彩りを加えてくれる美しいものでもあるのだろう。
3位:いつでも微笑みを
https://youtu.be/AOlpjVGPu4w
2002年リリース
『IT'S A WONDERFUL WORLD』に収録されている。
ミスチルの口笛ソング。中高生の頃によく練習した。
ミスチルには珍しい、聴いているだけで明るい気分になれる良曲。
歌詞がメタ的→「いつでも微笑みをそんな歌が昔あったような今こそ その歌を僕達は歌うべきじゃないかなぁ」
「もし僕がこの世から巣立って逝っても君の中で僕は生き続けるだろうそう思えば何とか やっていけそうだよ」という歌詞が個人的には刺さる。
2位:羊、吠える
https://youtu.be/7k0ZbMGexyM
2008年リリース
アルバム『SUPERMARKET FANTASY』に収録されている
おそらくミスチルの中ではあまり知られていないのではないかと思う。
特に重要な箇所は「狼の血筋じゃないからいっそ羊の声で吠える」という部分。狼の血筋とは何かと言えば、後半に出てくる「殴られたならもう片一方の頬を差し出すように」という歌詞に示唆的なように、イエス・キリストもしくは初期キリスト教団達のことを指すのではないかと思う。 書き手の僕は彼らのように潔く生きることができない。だから羊(群衆、ニーチェで言うところの「畜群」?)のように群れにまざって吠えるしかない。そんな僕を君(ガールフレンド?)が「馬鹿みたい」と失笑しているという構図。 書き手の僕の気持ちがよく分かる人は多いのではないかと思う。共感性の高い歌詞。
👑:未来
https://youtu.be/YoDq9uPGVoc
2005年リリース
アルバム『I ♥ U』に収録されている
PVの少女は若い頃の綾瀬はるか
ポップな曲調なのにもかかわらず、歌詞に虚無感が漂っている。
「生きてる理由なんてないだけど死にたくもないこうして今日をやり過ごしてる」
冒頭に登場する「ヒッチハイク」のくだりは車=チャンス(後半の「女が運転する車」は恋愛のことだろうか)を期待している様を比喩で表現しているのだろう。
書き手の僕は未来に対して不安、閉塞感のようなものを抱えている。
物心ついた頃、あらゆる可能性に満ちた自分の未来を信じていたけれども、学生生活を歩んでいるうちに次第に確定されていく自分の未来に目を伏せようとする、そういう体験をした人間は多いのではないだろうか。
メタファーさえ分かれば最後の「自分を信じたなら ほら未来が動き出すヒッチハイクをしてる 僕を迎えに行こう」という部分は感動的。
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