ページの属人性の曖昧さ

そもそも「他の人のページ」という概念がScrapboxでは曖昧である。

タイトルに名前が入っていたら、その人のページだとわかる。

「これはブログっぽいなぁ」みたいなものや、個性が出ているページは、なんとなく「その人の」ページかなと思う。

もっと厳密に考えると、ページは最初に立ててあるていど文字を書いた人のもの……と考えることもできる。

共同プロジェクトにおけるページの所有度の違いが感じられる諸パターンについて

しかし、ではそこに他の人が書き込んではならないかというと、そういうわけでもない。

たとえば、感想などを書くことはなんら問題ない。

しかし、何を根拠に〇〇さん以外書き込みしてはいけないかが希薄である場合がある。

例えば、Aさんが数週間かけて書き上げたページにBさんが「B以外書き込み禁止」と書いた場合などがそれにあたる。

この場合、私たちはそのページの本来の所有権はAさんにあるが、Bさんが不当にそれを主張している……といった印象を抱くかもしれない。

こういった「書き込み禁止」といった文章を、誰でも消すことができる。

というのも、私たちがページに所有権があると思い込むとき、その所有権を侵害する行為として認識するのは、そのページへの書き込み行為（あるいは改変・削除行為）であるのだが、ひとつの流れがある場合には、そのまとまった文章のあいだに他人の文章を挿入することは、より大きな権利侵害のように思われるからだ。

すなわち、書いた人は書き手（生産者）として、文字を保存したいというよりは、その文字によって表現されたひとつの流れを保存したいという思いを持っているかもしれない。この思いを尊重するためには流れを壊してはならない……と共同編集者は思うだろう。

「これは……誰かがこれから何か書こうとしている……？」などと想像すると、書きにくくなるだろう。

「これは……誰かこれについて書いてくれってことか……？」と想像すると、優しい人はなにか書こうという気になるだろう。

「他の人も書いていいですよ」と書かれているが、ひとつの流れ（意志）のもとにある程度の文量が書かれているページは、なんとなく書き込みにくい。

共同プロジェクトで、他の人も書いていいですよと書かれており、文章間に流れや繋がりが希薄で、箇条書きや断片で構成されているページ

特殊な記法で書かれたページは書き込みしにくい。

例えば、アラビア語やハングルで書かれたページがあったとして、そこに日本語で追記しにくい気がする。

特殊とみなされうる文体（文語や独特な言葉遣い）で書かれたページも同様の効果を発揮すると思われる。

一方で、様々な言葉遣いのひとが混合するページを常識としてしまえば、言語が入り乱れてもなんら違和感がなくなってくるかもしれない。

ページで文体を統一しなきゃ……という思い込みが働く。

共同プロジェクトで、コメント欄があらかじめ書かれているページ

共同プロジェクトで、あらかじめメンバーの名前が書いていて、「◯◯さんはここに書いてください」と書かれているページ

共同プロジェクトで、他の人も書いていいし、この「他の人も書いていい」というメタルールも書き換えていいですよと書かれており、削除してもいいですよと書かれているページ

そもそも招待しない場合には、

自分のページであるという性格は高まる。ただし、「自分しか見れないか／他の人も見れるか」というところで、所有感の違いがありうる。すなわち、「非公開の自分がオーナーのプロジェクトで、誰にも招待URLを晒さないプロジェクトのページ」と「公開の自分がオーナーのプロジェクトで、誰にも招待URLを晒さないプロジェクトのページ」とでは所有感が異なりうる。しかし、今はこれらのケースを問題としない。

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以下のような問題に絡む

関連が薄いが関連しうること