シミュレーショニズム
#アート #美術
広告やメディアをとおして周知されたヴィジュアルや、誰もが知っている名画など既存のイメージを、自覚的に作品に取り入れ大胆に変換させる、ポスト・モダニズムを代表する美術動向。1980年代、ニューヨークを中心に流行した。
美術評論家、椹木野衣は『シミュレーショニズム ハウス・ミュージックと盗用芸術』を出版し、この動向を牽引した。
『シミュレーショニズム ハウス・ミュージックと盗用芸術』読書会
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https://ja.m.wikipedia.org/wiki/シミュレーショニズム
シミュレーショニズム(英: simulationism)は、1980年代のニューヨークを中心に広まった美術運動である。近代芸術の唯一性(アウラ)に反対し、大衆芸術のイメージを、カットアップ、サンプリング、リミックスといった手法を用いてアプロプリエーション(appropriation、盗用)することを特徴とする。シミュレーション・アート(simulation art)、アプロプリエーション・アート(appropriation art)とも呼ばれる。
その背景には、ジャン・ボードリヤールが『シミュラークルとシミュレーション』で指摘したように、オリジナルとコピーの区別が消失し、コピーが大量に消費される現代社会の様相がある。シミュレーショニズムはイメージを盗用することによって、オリジナリティという概念を問い直し、オリジナル作品の持つ権威や力を批判的に解体し、イメージと社会的システム(ジェンダー、コマーシャリズム、人種とアイデンティティ、制度化された芸術)との新たな関係へ視点を向ける。