アウトサイダー・アート
西洋の正規の芸術の美術教育訓練を受けていない者の制作した作品であるが、ここではアートとして扱われているものを指す。 フランスの画家・ジャン・デュビュッフェが1945年にアール・ブリュット(生の芸術)と呼んだ、強迫的幻視者や精神障碍者の作品は、1967年にパリ装飾美術館にて初めて展示され公的に認知された。1972年にイギリスのロジャー・カーディナルがアウトサイダー・アートとして、社会の外側に取り残された者の作品で、美術教育を受けていない独学自習であるとして、概念を広げ精神障碍者以外に主流の外側で制作する人々を含めた。プリミティブ・アートや、民族芸術、心霊術者の作品も含まれるようになった。 そうしたアウトサイダー・アート作品を収集したことで画家ジャン・デュビュッフェは、以下のように述べている。
本物の芸術、それはいつも私たちが予期しないところにある。それは、誰もがそのことを考えず、誰もその名前を呼ばないところにある。芸術は、自分の名前を知られたり、その名前のせいで歓迎されるのを嫌う。それはすぐに逃げ出してしまう。芸術とは人に知られないでいることに熱中している人物なのだ。