なぜ実際の自分ではいけないのか?
ありのままの自分が親に受け入れられているという基本的安心感があるかないかは、その人の一生を支配しかねない。
小さい頃、周囲の人に受け入れられなかった人は、大人になって周囲の人に受け入れられていても、受け入れられていないと感じて身構えている。
基本的安心感がある人は、自分が自分自身であることを喜べる。
基本的安心感のない人は、他人の顔色を窺う。
基本的安心感のない人は、相手の顔色の方が実際の自分の欲求より大切である。
それは拒否されて孤独になることを恐れているから。
そして、子供はその不安ゆえに親への憎しみを抑えて「良い子」を演じる。その結果、子供は生きることそのものが不安になる。
しかし、周囲の世界が敵意に満ちていると感じるのは、その人が受けた小さい頃の脅威の再体験なのである。
周囲の世界は、大人になった人には決して脅威に満ちてはいない。