しいなずのlain感想
思いっきりネタバレ
でも正直ネタバレしても解釈が人によって大きく異なるコトが多い…
これはネタバレなのだろうか…?(錯乱)
https://gyazo.com/feba149012ae4fd3eb800b2c3d876335
目次
内容まとめ、双方を通じての感想(随時更新)
(勝手に誰かがまとめてくれても構いませんよ)
現代では不完全なデータとしての人格
【デジタルワールド】はデータさえあれば誰でも行ける天国
死を留まる理由の一つ、己の存在・自己連続性の喪失を危惧しなくてよくなる
肉体を持つに当たって発生する苦しみからの解放
PS版lain
実機はもちろん手に入らなかったので動画で。
視聴した動画は以下リンク。
ニコニコ動画 niconico
Youtube
ここから感想(普通にネタバレしていくぞ!)
その瞬間だけの判断が柊子さんだよ 後は… ただのデータ
「ただのデータ」、あぁ、なんて魅力的な言葉
現代技術ではVtuberをはじめとしたあらゆる形で「データとしての人格」の存在が確立している けれど、人まるごと「データとしての人格」が居る例はまだ無い
あくまで観測された結果生成されるミームのような人格
人(人格)は観測されあう事で存在する
観測され合うっていうより、認知された時点で存在する、とも言える
もう少し完成度の高い「データとしての人格」が存在すればいいのに
インターネット(上にある体)が死後の世界(とその世界で生きるに当たっての端末)みたい
天国の存在だけを知る人々(プレイヤー)、天国自体に存在する天使(ペルソナ)…?
PS版lainは玲音ちゃんが終盤で死ぬせいか、自分の希死念慮に共感してくれる心地がする
リアルワールドで肉体を持って生きる事で発生する、感覚を刺激するノイズ(玲音にとってはそれが幻聴・幻視だったのだろう。また、中学生の彼女は生理が始まっているかも。生理もまた、だるさや痛みなどで神経を苛む)など要らない、と。 デジタルワールドの住人が少なくとも、これから“増やしてしまえばいい”
数々の自殺者は、玲音ちゃんに共感し肉体を捨てた
肉体を持つことで発生する問題から解放された(?)
今の言葉でいえば、バ美肉などをきっかけにVRにハマるようなものかもしれない VRが進化して『ソードアート・オンライン』のようにフルダイブが叶えば、一時的、果ては恒久的な【デジタルワールドの住民化】が現実でも発生するかも
余談だが、『レディ・プレイヤーワン』形式では肉体に直接刺激を与えてVR内での感触を使用者にもたらしているので、完全な【デジタルワールドの住民化】とは言えない
自殺を躊躇う理由のひとつ、死んで(現世における)己の存在・自己連続性を喪失すること→玲音は【デジタルワールド】が天国のような場所であると定義することでその問題を解決した
デジタルワールドで生きていける、現世に肉体を持って苦しむ必要はない、天国と地獄のように行ける人間に制限がある訳でもない(データさえあれば誰でもデジタルワールドに居られる)
もはや一種の電子的な宗教のようだ
5Gが台頭した時、関暁夫が番組で言っていたのと似ている(VR世界で──最終的には精神だけをインターネットの世界に送り出して──我々は活動する、的な内容) アニメ版lain
全話視聴済み。
解釈のための参考動画
ここから感想
ゲーム版より人間味のある玲音ちゃん
こっちの方が感情移入して見ることが出来た。
ゲーム版はストーリーをまとめたら一時間半程度に圧縮できて、そのぶん玲音ちゃんの成長が早く見える(成長過程があまり見えない)から?
ゲーム版は点と点を勝手にプレイヤーが繋ぐ(デジタルな断片的データを人間がアナログ化させて理解する)結果的な物語。
アニメはゲーム版に対し比較的連続した彼女の動向についての記録について、描写されていない穴を埋めるように考察して理解する修繕型の物語。