「西暦」ページ考察(久住)
いまアープラノートでは、「西暦」というページがあり、そこの関連ページリストには「1853年」とか「1951年」とかのリンクカードが並んでいる。
これについて、更に面白い(と個人的に思う)使い方があるので、それを提案するとともに、その仕組みも解説したい。
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まずはじめに、現在の運用法を分析する。
現在、西暦タグは次のように運用されている
西暦ページがある
年のページがある
年ページには西暦タグ(#西暦)がある
色々なページに年のタグ([1596年])が貼られている
西暦ページを開くと
関連ページリストに年が並ぶ
西暦ページにはほぼ何も書いていない
次のアクションとしては、下に並んでいる年のリンクカードをどれかクリックするはず
こんなかんじだ。
そして、年ページを開くと
その年に関連するページが下に並ぶ
年ページを開いただけでその年と関係ある事象が一覧できる
他の西暦も下に並ぶ
多くの年ページに西暦タグが付いているので、そうなる
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ここで批判をしてみたいと思う。
①西暦ページを開いたら年が下に並ぶが、順不同である。しかし、年というのは順番が重要なのではないか?
②西暦ページを開いてもほとんど情報が見えない。見えるのは、沢山のランダムな年と、そこに書かれた「西暦」のタグだけだ。
③年ページを開くと、やはり一番下には他の年がランダムに並ぶが、これは西暦ページと機能がダブっているのではないか
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私が提案するのは次のような運用法だ
西暦ページを作らない
年ページも作らない
色々なページに年タグを貼る
用途に応じた様々な西暦ページを作る
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最初に、この方法の欠点を述べよう。それは、年ページの完璧な一覧が用意されない、というものだ。
今の方法であれば、全ての年タグに対応する全ての年ページに西暦タグを貼りさえすれば、「完璧な一覧」が西暦ページの関連ページリスト一覧に表示される。これが失われてしまうのだ。
まずこの欠点について自己弁護をしておく。
年ページに西暦を完璧に張ってゆくのは辛い作業に思われる
完璧な一覧は不要なのでは?
完璧な一覧ではなく、用途に応じた柔軟な一覧の方が「使える」のではないだろうか
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次に、私の提案が上の①〜③の批判とどのように対応しているかを示すことを通じて、この提案の面白さをアピールしてみる。
①の批判は、
「年は順番とか近い年になにがあったかとかが大事なのに、ランダム表示になってしまっている」といった主旨の批判だ。
これを解決するための提案は、「用途に応じた様々な西暦ページを作る」というものである。
用途に応じた様々な西暦ページを作るとは、
具体的には、複数ないし単体の年タグを含むページのことである
例えば、カントが生まれた1724年あたりになにがあったか知りたい場合、「1720年」〜「1729年」の10個のタグを貼ったページを作る
すると、その年タグが付けられたページが表示されるので、関連ページリストを眺めていると、その年にどんなことがあったのかについて、だいたいであるが、見えてくるものがある
運用してみないと分かりにくいが、やってみるとマジで面白いと思う
②の批判は、
「西暦ページを開いても、年が並んでるだけで、なにも情報が得られない」というものだ。
もちろん、そういうページから様々な年ページにジャンプすることができるという利点はある。すなわち、そういうページはハブとして機能する。
しかし、検索窓で「1 年」(間に半角スペースを入れる)と入力すると、年号がズラーっと検索候補に並んでくれる。それで代用可能なのだ
これを改善するための策としては、西暦ページは消してしまってもいい、という考え方をとる
西暦ページを削除するとどんな良いことがあるか
特別良いことはない
タグノイズが無くなる
西暦という現象について語る……という用途でのリンクが使いやすくなる
西暦タグを付けねば!というタスク感の緩和につながる
空リンクの活用法に気づくきっかけになる
ページを作らなくてもリンクは機能するんだ💡という気づきがある
ややスマートになる
しかし、ただ西暦ページを消すだけで終わるのではなく、目的に応じた西暦ページという、上に提案したものを作ることが楽しい。消すだけでは特に何も起こらない。
③の批判は、
「西暦ページと年ページで機能がダブっている」という主旨である。その機能とは、「年ページへのリンクカードを順不同に表示する」という機能だ。
別にダブっててもいいじゃないか、という意見はあるだろうし、たしかにとも思う。
これに対して私は、西暦ページも年ページも無くしてしまうことを提案する。
西暦ページを無くす利点については上で言った。
もちろん、用途に応じた西暦ページは楽しい。
年ページを無くす利点も、西暦ページを無くす利点とほとんど同じだ。そして、それによって失われるもの(完璧を目指す年一覧)も同じである。
今は、年ページをなくしても年ページの楽しい機能は使えるということを述べておく。
年ページがなくても、その場で年を打ち込んでそれをタグにして、それを踏めば、一覧ページリストを見ることができる。
大図書室プロジェクトではそれを大いに活用している。あそこでは著者や出版社のリンクは作っても、それをページにまではしていない。あそこでは、それがホーム画面を美しくしている。
リンクを踏まなくても、その年タグを書き込んだページの下の関連ページリストに、その年に関係するページがズラッと表示される。楽しい
以上で、批判を終了する。
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私が提案したい方法は上に述べたが、
一番言いたいのは、
用途に応じてそのつど西暦タグを含むページを作ればいい
ということだ。
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最後に、
完璧な年リストを作る簡単な方法
を紹介して終わろう。
ExcelのA1のセルに次のテキストを貼る
code:TEMPLATE
空白はタブになっており、ペーストすると、4つのセルに値が入るだろう
すると、D列に[####年]という文字がたくさんできる。やろうと思えば(スクロールを頑張れば)、[1年]から[2021年]の2000以上の行を比較的すぐに作れる。
それをぜんぶコピーして、Scrapboxに貼る!
もしも、年タグを人間史を通じた幾千のページに貼っていたとしたら、その「完璧な西暦ページ」の関連ページリストを眺めてゆくことで、西暦を総復習できるだろう。
その年に起こった出来事のページにその年の年タグが貼られたいたら、Linksにその出来事のリンクカードが表示される。
Scrapboxが歴史学習にも使えるということが予想できる
なぬ!