「虚体」という語を使った人たち
三浦梅園という江戸時代の思想家が用いているようです。 ですが、何らかの影響を受けた可能性はあるようです。
梅園の虚体ですが、
世界は気に満ちており、天と地にわけられる。地には物(ぶつ)、かたちあるものであふれているが、天には物はない。 だが、天が空虚、虚空なのではなく、虚体として体をなしているのである。
というような使われ方をしているようです。
また、一物一天地、一つの物には一つの世界がある、という思想も持っていた。 花も獣も一物であり、一つの世界を持っている。だが人間は人癖がついて、人間の立場で自然を見がちである。
とらわれている考え、「泥み」、「所執の念」、仏教の「習気(じっけ)」を取り去らないと、自然界・自然の姿はわからない、という。