「経験的直観の規定されていない対象」とは何か?
from 『純粋理性批判』読書メモ(そ)
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私たちが或る対象によって触発されるかぎり、その対象が表象能力へと働きかけた結果は、感覚である。感覚をつうじてその対象と連関するそのような直観は、経験的と呼ばれる。経験的直観の規定されていない対象は、現象と呼ばれる(p. 146、34)
この「経験的直観の規定されていない対象」がよくわからない
『カント 純粋理性批判 シリーズ世界の思想』(p. 83). (Function). Kindle Edition. によれば、「現象」とは、「概念によって規定されていない対象」らしい。
例えば、「地震」の例で説明すると
1. 私が、「地面の揺れ」を感覚を介して直観する(この時点では「地面の揺れ」はまだ「現象」)
2. 私が、「この「地面の揺れ」は「地震」である」というように、「地震」という概念を用いて認識する。
だから、「経験的直観の規定されていない対象」というのは、「概念によって」規定されていない対象ということだろう