餓鬼
餓鬼は六道の一つ、餓鬼道に生まれた者のこと。餓鬼道は欲ばりで嫉妬深い人間が落ちるところ。そこには鑊身、食吐、食気、食法、食水など様々な餓鬼がおり、彼らは性格を異にするが、食の欠乏、あるいは食の異常に悩んでいることにおいてみな共通している。 餓鬼道は欲求不満の人間の住処である。様々な欲求不満の人間がいる。けっして満たされることのできない欲望に身を焼く人間、人を傷つけたり痛めつけたりすることのなかにしか快楽を感じられない人間……。そして欲望はけっして満たされることなく、永久の飢渇に人間を駆り立てる。
三毒(貪・瞋・癡)のうちの貪の世界だと考えられる。