タイムリープ物とセカイ系においては二者択一構造が見られる
漫画やアニメなどのサブカルチャー分野においてはタイムリープ物と呼ばれるジャンルとセカイ系と呼ばれるジャンルが存在するが、これらにおいては二者択一構造が多く見られる。 例えば、2011年の有名なタイムリープ物のアニメ「シュタインズゲート」では主人公がα世界線に行けば幼馴染の椎名まゆりが死に、β世界線に行けばヒロインの牧瀬紅莉栖が死ぬ。 最終的に主人公はどちらの少女の命も助かるγ世界線を目指すのだが。
また、2022年に流行ったタイムリープ物のタイザン5『タコピーの原罪』においてもこのような二者択一構造が見られた。 この漫画では最終的にタコピーが犠牲になることで、いじめっ子の少女といじめられっ子の少女のどちらもが死ななくてよい世界に行くという展開だった。
他にも、セカイ系と呼ばれるジャンルにおいては世界とヒロインが天秤にかけられ(どちらかが犠牲にならなければならない)、主人公が苦悩することになる展開が多い。 「天気の子」ではセカイとヒロインが天秤にかけられ、主人公はヒロインを救うべく世界を犠牲にするという自己中心的な選択をするのだった。 このように、多くのタイムリープ物とセカイ系においては、主人公はトロッコ問題のようなどちらかを選ばなければならない苦渋の選択を迫られることになる。 結末の3種類?
このような二者択一構造において、3つの結末を容易に考えることができる。というよりもこれ以外にはないだろう。
①AかBのどちらかを犠牲にする
②AとBの両方を救う方法を見出す
③AとBの両方を犠牲にしてしまう
上記の例で考えると、シュタゲとタコピーの原罪は②、天気の子は①になる。