「海原の用心棒」
#秋山瑞人_商業作品
情報
秋山瑞人著
収録
『SFマガジン』2003年12月号、『SFマガジン』2004年4月号、『SFマガジン』2004年6月号(早川書房)(初出)
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『SFマガジン700【国内編】(創刊700号記念アンソロジー)』(早川書房、2014年5月25日)
https://gyazo.com/8ebf7a2ec6a3c6476fec49d781b2a9df
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概要・あらすじ
中篇作品であり、海洋冒険SFである。『SFマガジン』2003年12月号、2004年4月号、6月号にて発表され、その後2014年に『SFマガジン700【国内編】(創刊700号記念アンソロジー)』に収録された。
姉妹編である「おれはミサイル」と、書き下ろしのもう一本を加え、早川書房から『おれはミサイル』として書籍化する予定があった。が、そのもう一本が書かれず、未だに出版に至っていない(『おれはミサイル』も参照)。
物語の舞台は、おそらく人間が死に絶えた世界のどこかの海。老いぼれのはぐれ鯨である疾眼(スピードアイ)は、「まだ皴もとれぬ餓鬼」の鯨にせがまれ、かつて経験した”岩鯨”・血嵐(レッドレイン)との出会い、冒険、そして別れの物語を語りはじめる――という筋書き。
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読みどころなど
姉妹篇「おれはミサイル」と同様に、人間は登場せず、鯨が語り手となっている。鯨たちの可愛らしい姿や、彼らの社会の様子が垣間見える点などが興味深い。
また、ウィリアム・ギブスン「記憶屋ジョニイ」を彷彿とさせるタイポグラフィや、『ニューロマンサー』風のルビを多用した特殊な語彙の数々(疾眼(スピードアイ)や潮寂(タイドミュート)といった登場キャラの名前など)も刺激的で胸躍るものとなっている。100ページ以上あり、読み応え十分。それなのに全く飽きさせない。
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入手方法
どの媒体も電子化はされておらず、紙の本しかない。
『SFマガジン』2003年12月号、2004年4月号、6月号
→中古のみ
『SFマガジン700【国内編】(創刊700号記念アンソロジー)』
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