漫画「いぬやしき」感想
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/512DvUfZUML._SY332_BO1,204,203,200_.jpg
映画「いぬやしき」感想を見て、ちょうど1年ぶりくらいに漫画喫茶へ行って、漫画ではどうなっているのだろうと思ってつい読み切ってしまいました。ずいぶん前に息子から、いぬやしきという面白い漫画があるよという話は聞いたことがありました。息子の説明を聞いて、サイボーグじいちゃんGのようなものかなぁと想像していました。でも、ギャグ漫画ではなく、「ありえない」設定の中に、「生きること」の意味を考えさせてくれるような設定で読ませる漫画でした。 なんとなく、終わり方に「唐突」感があるなぁと思っていたら、Amazonのレビューにこんな感想が。
猫カフェにいったらこの漫画が全巻置いてあったので読んでしまいました。
初期のGANTSはファンだったので注目している漫画家ではあります。しかしGANTSは次第に安物ハリウッド映画のエイリアンがアメリカ全土を破壊し尽くす。みたいな話になり、収拾がつかなくなったので面白くなくなり読むのをやめました。この物語も若干収拾がつかなくなって唐突に終わった感があります。要するにエンディングに持っていくのが極めてへたくそな漫画家なんだということがわかります。
CGを使った精緻な絵の中に日常が描かれ、その日常の中で突然外部から超人的な力を手に入れた主人公たちが戸惑いながら活躍していく。という物語の構造、ラストにむかってカタストロフィに陥っていくのはGANTSとほぼ同じ。
力を得た人が1人は天使的にふるまい、もう1人は悪魔的にふるまう。その2人とも根底にあるのは生の実感を得たいがためというのはとてもうまいプロット。GANTSも初期の物語設定は大変うまいと思った。
どうやらこの漫画家は前半に天才的な設定と精緻なメカの絵で読書を引きつけ、やがて自分が設定したキャラクターが暴走しはじめカタストロフィを起こす。それをコントロールできないまま物語が終わるということを繰り返しているんだなあと感じた、ら
漫画が好きで、漫画を分析的に読んでいる方ですね。こういう読み方をしている人がいるんだなぁ……というか、読み方としてはわたしもこの方のように読むのが近いかも。
ついでに続けて次の方のレビューを読むとこんな内容も。
完全に「鉄腕アトム」へのオマージュだと思った。ラストはプルートウとの戦いの結末と,アトムの最終話を重ねた構造に読める。未来を信じてアトムを観ながら育った世代が「ジジイ」になった時代に,彼らの人生を肯定してくれる作品。
へえっ、ちょっと「鉄腕アトム」の漫画を続けて読んだこと、最後まで読んだことがなかったので、わかりませんでした。鉄腕アトムってそんなだったんですか。機会あれば読んでみよう。(正直、わたしは、手塚治虫さんの絵が苦手なんですが。読みにくいです。) 映画は映画で、2時間程度で終わらせなければならないので、漫画と若干異なったストーリーにしていますが、映画のストーリーはありですね。というか、わかりやすいです。一つ、「塩分」が苦手というところを除いては(苦笑)。ここにこだわると、どうしても解せないところがいくつかあるので、スルーしておきます。
表現される世界を考えますとあり得ませんが、そこで、起こる人間の心、「内面の世界」に目を向けると、共感ができることたくさんあります。
漫画って(他もそうかもしれませんが)、終わり方が難しいですね。