映画「アリータ:バトル・エンジェル」感想
https://youtu.be/tJzN3taaj9o
たぶん、私はジェームズ・キャメロンが好きだ。「たぶん」というのは過去にジェームズ・キャメロンという人物をあまり意識しないで作品を見てきたからだ。 最近では(といってもそんなに最近ではないが)、「アバター」がなんといっても好きだ。なんといっても過去を振り返るのが好きではない(具体的に言えば、一度見た映画をたとえテレビの再放送でさえほとんど見ない)わたしが、「アバター」だけは上映期間中、2回見た。そして、なんとDVDまで買った。ここまでの作品は未だかつてない。 たぶん、(私と同じようにと勝手に同じレベルへキャメロンを引き下げてしまっているが)「新しいことに挑戦し続ける」姿が好きなのだと思う。
特に、キャメロンは、3Dを普通に当たり前に使いこなしていて(つまり、3Dを使っていることを強調しすぎず、といいながらも、効果的に前後の奥行きを活かすアクションや背景を用いている)、さすがと思う。 そこに新しい技術を取り入れてくるのがキャメロンらしい。実写の中に一人だけ3次元CG(で当たってますか?)のキャラクターを主人公に入れ込むとは面白いなぁ。俳優の人たちにとって良いことなのか悪いことなのかわからないけれどもそれが何歩か前進されてしまった世界。とても不思議だ。 こういう斬新な新しい技術を取り入れるときに実は一番大切なのは「ストーリー」。
「アバター」も世界観がしっかりしていたから成功した(と思う)。
今回も、ブレードランナーを思わせるようなサイバーパンクな世界観を絶妙に描き出していた。2019年だからこその無理なき映像をつくっていたのが流石である。とはいっても物語的には「ありがち」な悪VS善のストーリーではあったけれど。 最後に、この作品は続物なのだとわかった。今後、どのように展開していくのか楽しみにしたい。
そうそう、アリータの姿が、ワタシ的には古えの「ミクロマン」のように見えてしまったのは私だけではないと思う。 また、この映画の原作は日本の漫画だというが、どれほど忠実に原作をなぞっているのかなぁ。なぜそう思うかというと、戦いのシーンを含め、この肉弾戦というか展開がいかにもアメリカっぽいですよね。なんとなく情緒がないというか。サイボーグなのに涙を出すなど何というのでしょうか人情的なところを出そうとはしていますが、それでも情緒がないなぁと感じます。
だからこそ、アメリカっぽいと表現したのですが、もし、それなりに原作に忠実に再現しているとしたら原作がアメコミに憧れたというかそちらよりの描き方をしていたと感じます。
この後、続けて「マスカレード・ホテル(参照→映画「マスカレード・ホテル」感想)」を見たから特に思うのでしょうけどね(映画館に行くと、続けて2本の映画を見るタイプ)。ジャンルが違うとか、日本の映画のほうが映像が安っぽいとかそういうのじゃなくて、観客への訴え方がやはり今でもアメリカと日本じゃ違いますよね。