教育実習,授業参観記その2〜へへへ,楽しくて仕方ありません〜
今日も,教育実習の研究授業参観へ。
前回は,わたしが来たことに緊張して授業をする学生が「今日が教育実習の一番のヤマ場なんです!」と力んでいたけれど,今日の学生はいつものように,ふにゃふにゃの笑顔でわたしを迎えて教室に向かう直前まで何の変化もなくいつもどおりわたしとダラダラとお話をしていた。
ちょっと気になって,というか,今思うとわざとだったかもしれないけど「緊張してる?」と聞いてみた。
すると,「え?」と意外そうな表情になり,「ううん,全然!」と答え,「だって,いつもの授業をするだけですから」とつないだ。
ふふふ。
そんなキャラクターだと思っていたので,つい笑ってしまった。
教室に向かう廊下で,実習中の話をしたけど,とにかく授業が楽しくて楽しくて仕方ないという。たくさん,授業をさせてもらっているということだが,どれも全て異なる授業をしているし,授業を新しく考えることが楽しみなんだそうだ(中学校実習なので,同じ授業案で異なる学級で授業をするという選択肢もあるのだろう……。この学生はそれをしていないということだね,たぶん)。
生まれつき教師に適した人間しか教師になれないというつもりはない。
そんなことを言ってしまったら,わたしは教師になれない人間の部類だろうから。
しかし,なんとうのだろうか。「教師に向き,不向き」の人っているのかなぁ……と,帰り道ぼんやり考えながら帰ってきた。
本日の学生は,「授業が楽しい」と自分が言う通り,授業開始時,昨日の自分の失敗(とまではいかないけれど)エピソードの紹介から授業をはじめて,グループ活動は子どもたちの会話に自然に溶け込み話の内容を集約したり,広げたりしていた。
もちろん,わたしの目から見て教師のコントロール度が強すぎたり,活動目的が不明確だったりと不十分なところはあるし,前日の学生同様,この学級も生徒たちの関係性がとてもよくて授業を進めやすい環境にあるということも十分に背景としてあるけれど,それでも楽しそうに時間を過ごしていた。
過去を思い出すに,授業をいい感じに行って子どもとの関係性もよいように見えたのに,教育実習から戻ってきてから「先生,自分,教師になりません。向きません」と言って教師ではない道へ進んだ学生も数人いる。なんか,もったいないなぁ,残念だなぁとわたしは思っていたけれどそれはそれで仕方ない。これを決めたのはもちろん,本人の意思だけれど,その分かれ道は,意志決定はどこでどうやってきめるのだろう……。決定打はなんだろう,そんなことを研究室で考えていた。
35年近く前の話になるので,何の参考にもならないだろうけど……。
そういえば,なんとなく教育学部に入学した阿部隆幸青年が,本気で,小学校教師になろう!と決めたのは,やはり教育実習だったなぁ……。そんなことを思い出した。
明日も,実習生の授業を参観に行く。明日はどんな様子が見られるかな,楽しみだ。