安心・安全感覚のもと、同調圧力が高くなければZoomを用いて自律的な学びができる〜協同的な学習実践論〜
教員養成系の大学ですから、「模擬授業」というのは真新しくないと思いますが、本授業の特徴は、徹底的に
というところにあります。
加えて、授業タイトルである「協同」を模擬授業の中に取り入れること。 https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/510FlKIkWHL._SX351_BO1,204,203,200_.jpg
そのために、2回ほど、模擬授業の計画立案の時間を確保しました。
各自が、課題に向かってそれぞれに心地よく感じる学習スタイルで進めていく感じでしたし、そのようにZoomを設定できたなぁと思うからです。
まず、このような感じになれたのは、この授業の前半に数多くのアクティビティをわたしが導入しつつ「協同的な学び」についての授業を行ってきたからと考えます。この中で、それなりに学習集団の関係性ができあがってきていました。 受講者同士の学びのスタイルを尊重し、互いに考え方は異なることを前提に、話を聴いたり、話をしたりするということを続けてきています。その結果、安心と安全の空間ができあがり、だからといって「みんな一緒」「エイエイオーッ!!」のような同調圧力は存在しない関係性になっていてゆるやかにつながっている感覚でしょうか。 そんな状態のもと、以下のように時間を過ごしました。
第一に、今回(と来週にわたって)の「目標」を提示し、目に見える形でできたかどうかを判断できる「評価」を提示しました。(具体的には、自分が行おうと考えている模擬授業のALデザインシートを完成させること) 第二に、過ごし方(つまり、「学習」部分)を提示しました。「課題」に向かうのであれば、達成できるのであれば、下のどれかを自由に選んでもらって構わない。 説明を聞いて理解したら、Zoom(つまり、オンライン)を切って自分の世界に没入して課題に向かって構わない。疑問や質問したいことができたらZoomにつなぎ直してもいいし、メールやGoogleClassroomを使って質問してもらってかまわない いつでも画面を通して質問等ができるように、Zoomをつないだまま(画面のON、OFFは自由)、課題に向かってもよい
ブレイクアウトセッション(ブレイクアウトルーム)をいくつか立てておくので、会話(おしゃべり、話し合い)をしたい人たちは声かけあって、自由に任意のブレイクアウトルームに行き来して構わない
ここ、ポイントです。
ただし、スマホ、タブレットではそれができないため(Zoomアプリがそれに対応していないのですね)、その人達だけはホスト(ここで言えばわたし)に◯◯のブレイクアウトセッション(ブレイクアウトルーム)に行きたいですと伝えてもらい、ホストがそこを指定する。また、異なる場所へ行きたくなったら、全体の場へ戻ってきてもらい、行きたいブレイクアウトセッション(ブレイクアウトルーム)を指定してもらうことにします。 ブレイクアウトセッション(ブレイクアウトルーム)の一つに「相談室」という名称(なんでもいいんだけどね)を設けておき、ここはわたしと1対1でお話する場とし、声をかけてきた学生さんとここでお話をすることにする
学生さんたちは、思い思いに時間を過ごしていました。
自由に選択できること
一人の世界に没入してもおしゃべりをしてもかまわないということ
一人の世界も、おしゃべりの場も、自分の意志で自由に行き来できること
学生の意思で教員(わたし)と個別に話ができること
もちろん、最初に書いていますが、人間関係の「圧」がないからこそ、自分の自由意志で動いても誰も何も気にしないことだからこそできるのかなと思います。
あとは、オンラインでの「時間の過ごし方感覚」なのでしょうね。
「同じ時間を画面に向かわせて、共有時間を強制的に同じにする」ことで「授業を受けた」ということにするか、
「課題」の成果で、「授業の目的を達成できた」ということにするか、
テレワークにするのはいいけれども、ちゃんと仕事時間、机に向かっているか(画面に向かっているか)管理する!!
なんてね(笑)。
さかのぼって、目標を考えてほしいですね。
所定の時間、「PCの画面に向かっている」ことが目標なのですか?って(笑)。
オンラインを日常的に使うようになって、本質的なことを考えるよい契機になっています。
そうそう。
なかなかに「相談室」の人気が高く(笑)、入れ替わり立ち替わり、学生がわたしを指名してお話してくれたのはなにげにうれしかったですね。ここでは、学生の内なるものを引き出すために、「傾聴」に力を入れようと思っていたのですが、どうも、頭の中にひらめくとアドバイスをしたがったり、何かいいことを学生に伝えなくちゃとカッコをつけたがる自分がいて、ちゃんと話を聴いてあげられたかというところ(今回の話題とは別なところ)に自分自身の課題が残ります。ここ、しっかりできる人間になりたいんだよなぁ〜。