Audible版-ミヒャエル・エンデ著「モモ」感想
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名作と言われている「モモ」。小学校教師であれば当たり前に読んでいるであろう(読んでいると思われているであろう)「モモ」を初めて読んだ(というか,聞いた)。
高山みなみさんの朗読は,さすがに滑舌がしっかりしており,登場人物を読み分けていい響きで頭の中にストーリーが入ってきた。
小学校教師時代からずっとずっと気にはなっていた。
ミヒャエル・エンデという名前もそうだし,時間どろぼう団の名前も本を読んでいないのに知っているくらいだった。
また,大学時代,演劇をやっていて,劇団青い鳥の脚本(正しい名前が思い出せない。「いつかみた夏の思い出」だったか……)で上演したことがあった。その中にも「モモ」を模したと思われる,時間泥棒団に関する一場面があり,当時,青春真っ盛りだったわたしにはものすごい印象を与えてくれた名前「時間泥棒団」だった。
さて,実際読んでみて(聞いてみて)の感想だが……。
うーん,なんなんだろう……。
「ふーん,そうか」
という感じ。
もともと,ファンタジー作品を読めないわたしである。「小説」という形になった段階で,設定,ストーリー,すべてが創作なのだろうけれども,ファンタジーという創作の中でも「より創作」って,わたしの伝えたいこと分かるかなぁ……にわたしの脳みそがついていけないというか,同意できないことが多い。
単純に言えば,「家の庭に井戸があって,そこにあやまって落ちてしまった。その先に別世界が広がっていた……」みたいなところから「まぁ,物語だし,そういうものだということを軽く認めて次に読み進めればいいんだよね。そういう設定って面白いよね」と思って読んでいけばいいのだろうけれど,どうも無理という自分がいる。
うーん,でも,正確な説明じゃないなぁ。上の説明は,無理やりことばに表そうとするとそういうことになるんだけど,多分本質じゃない。上のような設定でも,すんなりと読み進められる物語も過去にあることはあった。「かがみの孤城」なんかはまさしくわたしが書いた上のような設定なんだけど,どっぷりと浸った記憶がある。
だから,わたしという同じ人間であっても,そんなにきっちりと線引はできないわけだね。もしかしたら,書かれた時代性がわたしに合わないのかもしれないし,ファンタジーとか関係なくストーリーの問題かもしれない。
まぁ,でも,ファンタジー作品の代表作,「モモ」,ちゃんと読んだよ,内容を知ってるよ,と言えるよこれから(笑)。