3Dアナモルフォーシス
https://i.pinimg.com/originals/40/59/b6/4059b6d87d4bb417a7015869d3cb459d.gif
空間に分散した複数のパーツが、決められた1つの視点から見たときだけ1枚の像に揃って見える立体作品/技法。アナモルフォーシスの立体版。 別名 anamorphic sculpture / 3D anamorphosis。
仕組み
個々のパーツは、それぞれが「ある1枚の想定画面(picture plane)」に対して固有の位置関係を持つ。
それらを単一の観察点(observation point)から同時に見たときにだけ像が結ぶ。
視点や想定画面がズレると全パーツの関係が崩れ、像は解けて「ただの物体の集まり」に戻る。
バラバラの立体が突然ひとつの像に収束し、三次元空間が平面に転じる——この知覚の切り替わりをマイケル・マーフィーは "perceptual shift" と呼ぶ。 平面版との違い
3D版:物理的に離れた複数の物体を空間内で整列させ、一点から見て像を組み上げる。歪みが「1枚の絵の中」ではなく「空間そのもの」に仕込まれる点が本質的な違い。
代表的な作家
マイケル・マーフィー(Michael Murphy):この分野の代表格。宙吊りにした無数のパーツが一点から見ると一枚の像に揃う手法を "perceptual art(知覚芸術)" と称する。代表作《Perceptual Shift》(2015)は1,252個の吊るした木球が、正しい位置からは網点の「目」に見える。 ベルナール・プラ(Bernard Pras):廃品・ガラクタの山が、特定の視点からだけ名画や肖像として立ち上がる anamorphic installation。 ジョンティ・ハーウィッツ(Jonty Hurwitz):円筒鏡に映して初めて正しく見える鏡像型(catoptric)の立体アナモルフォーシス。 近縁だが別の技法(区別)
強制遠近法(forced perspective):大きさ・距離のスケール錯視。整列による像の生成とは別物。 デジタル/生成研究
3Dプリントによる視点依存サーフェス、拡散モデルを使った生成的アナモルフォーシス(visual anagrams、LookingGlass 等)など、計算機による自動生成の研究が進む。
出典