日本橋高架下R計画
Nihonbashi Overpass Under R PlanARROW.iconMV.icon
https://gyazo.com/356b5840358ccf803167a22a282075a1
https://youtu.be/EqogKMxhpT4
とんちが効いた映像集みたいな感じでたまに音楽と連動している。
GIFアニメーションのカルチャーが「WEB系アニメーター」を生み、2ちゃんねるのFLASH・動画板が「PV系」……のちの「MG系」と呼ばれるモーショングラフィックスのカルチャーを育て、After Effectがアマチュアクリエイターにも浸透し、ニコニコ動画がVocaloidを発掘して、Tumblrがまったく新しいウェブジャンキーたちを生み出して……。2000年以降、ウェブのカルチャーに起きた変化の、その全てが濁流のように流れ込み、突如として生まれた歴史的傑作ミュージック・ビデオが、これだ。音への天才的な感性、そして抜群のポップさで一目置かれていた細金卓矢がそのセンスをまざまざと見せつけ、優れた「動かしまくり」のWEB系アニメーターは惜しげもなく腕をふるい、ボカロをカルト的人気にまで押し上げたじん(『カゲロウプロジェクト』を生んだ人物)が、最先端のVocaloidだったIAを使い楽曲提供をしている。
3秒〜5秒で次々に展開する「驚きに満ちた」カットの数々。そのどれもが、ワンカット切り抜いてもbuzzに耐えうる強度を持ち合わせている。全体的に、音楽ともよく合った、決して声高ではない景色の描かれ方……平熱感、涼しさがあって、正に2010年代の若者の「カッコ良さ」をここで定義しているとすら思う。女の子の可愛らしさ、時々みせるフェチっぽさは極めて日常的な風景の中で消化され、「今」っぽいアイドルのセンスを嫌味なく昇華させている。色彩設計も素晴らしい。何より作品がとてもリズミカルで魅力的だ。何度でも何度でも観たくなってしまうのだ。この1分19秒に込められた情報量、センス、そしてウェブカルチャー全てを飲み込んだ上で蒸留させたような新・「定義」に、くらくらするほど酔わせてもらえたものだ。
絵コンテは見富拓哉。本職は漫画家・イラストレーターで、細金と共に、本格的なアニメーション挑戦は初めてだった。25歳の若者が知恵を絞ったこのミュージック・ビデオは、紛れも無く我が国のサブカルチャーの転換点だった。これらのアニメのカットは裁断され、当初からTumblrでもカットごとにリブログ出来るように仕掛けられていた。発表は、2012年春。今見ても、この作品が及ぼした影響力のあまりの大きさに、そして先見の明に、驚かされてしまう。絶対に見ておくべき作品。 「日本橋の高架を地下化する」という話が嫌で昔描いた「日本橋高架下R計画」という絵。同名でググるとボカロ曲が出てくるけど、こっちが一応元ネタです。「高架下だから景観が損なわれている」という決めつけがおかしい。ということが言いたい。
今までのボーカロイド楽曲に添えられた映像は、ボーカロイドの滑舌がそこまで良くなかったこともあり、歌詞の内容を補足するようなものが多かった。例えば「卒業」という歌詞が出てきたら、「卒業表彰」の絵を流すといったような。でも「IA」は声の性能が改善されていたので、思い切って歌詞とは無関係の映像ばかりを流すスタイルを取ってみたんです。また、機械的なボーカロイドというアイドルを生き生きとさせるために、あえて生活感のあるシーンを多用してみました。
→ボーカロイドの滑舌という技術の向上とMVが歌詞と直接関係ある必要がなくなったというのは面白い。
大量のコンテンツに溢れ、みんながせっかちになってしまった昨今では、何分もおとなしくシークせずに最初から最後まで見てもらおうというのは無理があるな、とは考えていました。また、Tumblrなどではカットごとに切り取られてgifアニメとしてアップされることが多いことをあらかじめ考え、1カットだけでも、あるいは順不同でも成立するように作りたいという思いがありました。あと、僕は映画の予告編を観るのが大好きなんですが、予告編って1番良いカットばかりを切り繋いでいるから、興奮する映像に仕上がっているんですね。そんなイメージでアニメーションを作ったんです。 →映画の予告編から着想を得ていたのか
→実際、作中にもTumblrでネットサーフィンするシーンが存在する。 https://scrapbox.io/files/69dc288f3caed06dfe7bf465.png