余韻と重ね合わせ
Follow Through and Overlapping ActionARROW.icon技法.icon
アニメーションの12の基本原則のうちのひとつ。動作が止まった後に余韻として残る動きと、体の各部位が異なるタイミングで動き・止まる現象を扱う、ペアで語られる原則。 Follow Through(余韻)
動きの主体が停止しても、付随する部位や物体は慣性によって少し動き続ける現象。走っていた人が急停止しても髪は前方に流れ、抱えていた荷物は揺れ続ける、といった表現。これがないと動きが「止まった瞬間に消えた」ような不自然な印象になる。
Overlapping Action(重ね合わせ)
体の各部位や接続された要素が、同時に動き出さず・同時に止まらない現象。歩き始めるときは胴体が先に動き、頭・腕・足は少しずつ遅れて追従する。手を振るときも、上腕→前腕→手首→指の順で動き、終わるときも同じ順序で停止する。
二つの原則は密接で、現代のアニメーション教育では一つの原則にまとめて扱われることが多い。
物理的背景
両者とも本質的には慣性の表現。重い部位ほど動き始めが遅く、止まりにくい。柔らかい部位ほど揺れが大きく、長く残る。アニメーターは「リード&フォロー (lead and follow)」の関係を意識して、どの部位がどのタイミングで動くかを設計する。
適用範囲
キャラクターアニメーションでは生命感・有機性を作る決定的要素。これを丁寧にやるとキャラクターが「生きている」ように見え、省くと棒人間的になる。
モーショングラフィックスでは、複数要素の連動アニメーションで応用される。ロゴが組み上がるとき、複数の要素が同時に整列するより、わずかなオフセットで順次到着するほうが視覚的に豊かになる。これは「Stagger(スタガー)」とも呼ばれ、現代のモーション設計の基本テクニック。 参考文献・出典
「Twelve basic principles of animation」Wikipedia
「Follow Through and Overlapping Action」Animator Island
「The 12 principles of animation」Adobe