エオルゼア植物誌 vol.2
なかなかシナリオが進まず、踏破した前半のエリア内ではネタが尽きたかも・・・
と思っていましたが、まだまだ発見できることがありました。
グラフィックアップデートでもアイテムの追加が見られ、植物好きには嬉しい限りです。
モデルとなった植物を類推した、なんちゃって図鑑の第2弾(#31~#60)です。
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31. オオギバショウ
マダカスカル島原産の大型植物で、旅人の木とも呼ばれます。 葉柄に溜まった雨水が旅人の飲料水になったという話や、葉を東西に展開する性質が旅人に方角を示す・・・など名前の由来に興味深い諸説があります。種子は宝石のようなコバルトブルーをしています。入手が難しい希少品でインテリア・オブジェに利用されます。
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32. 綿
インド原産の芙蓉科の植物です。木綿の栽培は7000年前のインダス文明から始まったと言われています。 野生は海岸に生育します。綿花のフワフワは種子毛と呼ばれ、海流に乗って移動するために進化したもののようです。 種子殻が割れて開くときにポンと破裂音がするという話があります。私も綿を栽培していますが、残念がらその音を聞いたことがありません。
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33. 団扇椰子
ウチワヤシは東南アジアからオーストラリアにかけて分布する低木の椰子です。葉の形が異なる100以上もの種がありますが、中でも観葉植物として人気が高いのは、スカートのプリーツのようなヒダを持ったタイプのもの。王様の傍らで美女があおいで風を送っている絵によく描かれたりしています。本当にあんなことをするのかは疑問ですが・・・
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34. 蘇鉄
ソテツは、成長がとても遅く枝葉が展開せず、常緑樹で落葉もせず、施肥も不要で放任で栽培きる庭木です。暖地では学校(正門のロータリーとか?)に植えてあるものをよく見かけます。「樹勢が弱ったら幹に釘刺すことで復活する」のが名前の由来らしいのですが、これはたぶん迷信だと思います。
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35. アブラナ
春先の河原など、群生した黄色い花を見かけます。行灯用の燃料油として利用する場合は品種を選びませんが、食用油を搾るのには含有成分を調整した専用種が適しています。国産種の「キザキノナタネ」から作られた菜種油は風味豊かな高級品として知られています。贈答用の商品に食用油は定番で、デパ地下で売ってるのを見かけますが、お高いものはホントーにお高いです。
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36. シレネ・ユニフローラ
磯マンテマ や 浜マンテラ の別名があります。海浜に生息し、萼が釣鐘型に膨らむ可憐な白い花をつけます。 低地ラノシアのゴッズグリップ周辺で、月見草に混ざって点在しているのが見られます。 以前、自宅の庭に園芸種を植えてみたことがありましたが、残念ながら夏越に失敗して枯らしてしまいました。高温・多湿対策をしっかりしてまた育ててみたいと思っています。
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37. 雨ユリ
降雨の後に一斉開花することから雨ユリと呼ばれます。彼岸花の仲間ですが、花の形はサフランに似ています。グリダニアの森では黄、白、ピンクの花が見られます。栽培が容易で、ガーデニング用の球根がホームセンターで売られています。ゼフィランサス、ハブランサス、タマスダレ、カリナータ などいろいろな名前の商品になっていて混乱します。
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38. アルテルナンテラ / アカバセンニチコウ
エオルゼアの各地で見られる赤紫の低木はアルテルナンテラ・レッドフラッシュ(和名:赤葉千日紅)ではないかと推察します。暑さには強い植物ですが、寒さに弱くて、5℃以下になると枯死してしまうようです。本来は多年草ですが、越冬が難しいこともあってか、家庭園芸品種では一年草扱いされています。
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39. アガベ
竜舌蘭の仲間のアガベ・アメリカーナ。葉に淡黄の筋模様があるタイプと全体が薄灰緑色のものがあります。センチュリープランツの別名があり、百年に一度だけ咲くと言われていますが、実際は30~50年で開花して、その後枯れるそうです。暖地では定番の街路樹です。近年、開花のニュースを聞く機会が増えました。是非とも実物の花を見てみたいものです。
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40. イヌツゲ
紅玉海周辺の海辺で見られる丸葉の低木はイヌツゲでしょう。 外観が似ていますがツゲとは別種です。ツゲは枝に葉が対称に付いて展開しますが、イヌツゲは交互に出ます。ツゲは櫛などを作る高級木材。イヌツゲは雑木。植物の和名では、価値のないものに犬の名を付けることが多々あります。ワンコが少し不憫です。
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41. ウォーターバコパ
アクアリウムを作るのに用いられる水草。 光量の少ない状態だと全体が緑色に成長し、明るい所では赤っぽく葉の色が変化する性質があることから、観賞用の水槽で照明を工夫してレイアウトを楽しむのだとか。 また、葉をちぎるとレモンの香りがするとの話もあります。 庭先で園芸をしてる私には馴染みが薄い水棲植物です。
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42. バリスネリア
リボンやテープのような形状に育つ水草です。和名は石菖藻(せきしょうも)。アクアリウムに使われる水草で育てやすく初心者向けらしいです。金魚などのに食べられても繁殖旺盛で枯れにくいのだとか。ねじれをもったスクリュー・バリスネリアは、琵琶湖・淀川水系の固有種であると言われています。
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43. 万年青
江戸期からある古典園芸種で、読み方は オモト。 難読珍漢字テストに出そう。
コレクターズアイテムとしてのブームがあったときには、一株に数千万円の値がついたこともあったらしい。
ゴブレットビュートの花壇に寄植えされていますが、足跡の谷には柵で囲んで栽培しているような場所も見られます。近くで金満家のクエストがありましたが、なにか関係があるのかもしれません。
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44. ムラサキオモト
南部森林のウルズの恵みなどに生育しています。形が似ていて名前にも 「オモト」 が付きますが、ツユクサの仲間で、万年青とは別の種の植物です。葉の表が緑色で裏が紫色になる園芸種のオーロラがホームセンターなどで売られているのをよく見かけます。熱帯植物のため寒さには弱く5℃以下になると枯死するそうです。室内栽培が適しているかもしれません。
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45. オレンジ
ラノシアオレンジがなにか特定の柑橘植物をモデルにしているのか定かではありません。エオルゼアの植物のサイズはあまり正確に再現されていないことが多いのですが、キャラの人物と比較すると、普通のオレンジや温州みかんよりも果実が大きいように見えます。日本の夏みかんに近いでしょうか。 夏みかんは海に漂着した謎の植物を江戸期に固定化した種で、原樹は天然記念物に指定されています。
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46. カマッシア
元種はアメリカの低湿地に生息する野草です。園芸用に品種改良されたものは陸生になっていて、青、白、紫の花をつけます。
アヤメのように水中に球根を植えて育つものではないと思われます。ネイティブアメリカンが球根を食用にしていて、名前は「甘い」の語に由来しているとか。どんな味なのか? 気になるところです。
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47. クガイソウ
九蓋草と言います。「蓋」は屋根や傘を数える単位です。輪生に展開した葉が軸を挟んで階層的に現れますが、 必ず九層に重なるとは限りません。日本全国に分布する山野草で、若芽から入浴剤を作ることができるそうです。観賞用園芸種のベロニカが同系種です。ベロニカは花頂部が複数に分岐しボリューム感があります。九蓋草の花は1本立ちで咲きます。
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48. テイカカズラ
南部森林の朽葉の吹溜にある密猟団キャンプに設置されている垣根にテイカカズラに似たツタ植物があります。藤原定家が死後に生まれ変わって、愛した式子内親王の墓に絡みついたという伝説が和名の由来です。この話は、能(のう)の演目にもなっています。垂れ下がって咲くくびれた形の花からはジャスミンに似た香りがするそうです。
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49. ゴデチア
カルフォルニア原産と言われているワイルドフラワーのゴデチア。 和名は色待宵草(イロマツヨイグサ)。花弁に切れ込みがあって「山」の漢字の形になる山字草(サンジソウ)などの同系種があります。菊とセットの花束になって花屋さんで売られているのをよく見ます。理由はわかりませんが、お墓参り用の切り花に使われることが多いようです。
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50. ハハコグサ / チチコグサ
黄色の花を付けるものが母子草。春の七草の御形(ゴギョウ)と同じものです。白や薄紫の花を咲かせるのが父子草。異色同系種です。古代に伝わった史前帰化植物と呼ばれるもので、日本全国に分布し、餅草、綿草、麹花、兎耳草などの方言で呼ばれます。これらが生物として別種なのか分類は曖昧です。かつては、草餅を作るのに使う野草でしたが、平安時代以降にヨモギへと移って使われなくなったという説があります。
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51. カンゾウ
別名は憂いを忘れる「ワスレグサ」。黄橙色6枚花弁のノカンゾウと八重咲きのヤブカンゾウがあります。キスゲも近種です。染色体が変異しやすく、同一の株でも咲く花ごとに形が変わる性質があります。「暴れ咲き」と言うそうです。 青い花の「忘れな草」、漢方薬の「甘草」とは異なる植物です。こちらのカンゾウは「萱草」と書きます。
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52. ホシクサ・パエパランツス
干し草ではありません。放射状の形の花から「星草」の名が付けられています。中南米からアフリカに分布していて、園芸種は激レアもの。在日種では、利根川ダムに原産地が水没して謎の植物となってしまった オクトネ・ホシクサ が同系種と考えられています。エオルゼアには超マニアックなものがしれっと生えていて、植物好きな人の仕事が随所に垣間見られるのです。
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53. バビアナ
アヤメ科のバビアナに似た植物がハウケタ御用邸にあります。通常6枚花弁で咲きますが、ここのは8枚に見えます。 様々な種で4枚二重の変異花が「しあわせ花」として珍重されたりします。屋敷に変異株を植栽してた? さらに、バビアナの花言葉の 「薄れる愛」「変わり身」 も意味ありげ。 いろいろ深読みしてしまいます。
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54. シロツメクサ
ラノシアの牧場では家畜を飼育している近くでクローバーが見られます。輸入ガラス製品の箱詰め梱包材に使われたことが名前の由来です。輪作休耕地で牧草になります。地中に窒素肥を蓄えるマメ科に特有の効果もあり土を肥やします。芝生など他の植物を圧倒して駆逐し、繁茂範囲にはモグラが住み着くので庭に植えるときは要注意です。
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55. ベニシダ
幼葉が赤いことからベニシダと呼ばれるのですが、 エオルゼアのものは巨大化しても葉が赤紫をしています。常緑性シダはガーデニングでは人気があり種類も豊富です。若芽が食用になる山菜のワラビもシダの仲間ですが、ベニシダは食用には適さないと言われています。
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56. ヘリアンフォラ
エオルゼアの各地の池で目にする筒状の植物。ギニア高地原産の食虫植物・ヘリアンフォラがモデルではないかと推察します。
栽培困難な高山植物でしたが家庭園芸用の交配種が作られています。蓋付き筒型になるサラセニアも近種です。食虫植物はロマンです。マニアには垂涎モノです。虫を誘うという甘い香りも是非とも嗅いでみたいものです。
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57. ミルクブッシュ
初見では枯木かと思ってましたが、ユーフォルビア属のミルクブッシュかも知れません。別名はミドリサンゴと言います。なんだか親近感が湧きます。自室のテーブルプラントに置いています。幼木は多肉植物らしい姿ですが、だんだんと全体が木質化して低木に育ちます。かわいいのは小さいときだけ・・・成長すると大味に・・・まぁよくあることでございます。
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58. ヤマルリソウ
ギラバニア湖畔の王の狩場に咲いている白い花のモデルは山瑠璃草ではないかと推察しています。日本の自生種はとても小さい花しか付けませんが、ヨーロッパの園芸品種には花弁の大きなものも見られます。 オンファロデスの名は種が臍(人間のヘソ)の形をしていることに由来しているのだとか。ヘソの形がどんな形なのかピンと来ませんが、デベソではなさそうです。
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59. りんご
果実生産のための林檎の木はすべてが突然変異種です。果実からは発芽したものは生産性のある果樹には育ちません。 幹から下の根部分は別の樹木で、これを台木としてリンゴの枝を接いで増やしています。 果樹園で栽培では、樹高を抑えつつ結実効率が良くなるよう枝を落とすという難しい剪定技術が要求されます。エオルゼアで見るリンゴの木は手入れが行き届いているように見えます。
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60. オオタニワタリ
放射状に葉を広げたオオタニワタリと呼ばれるシダが「ウルズの恵み」で見られます。落ち葉を集めて自身の株に腐葉土を供給するために、このような葉の形へ進化したと考えられています。観葉植物として鉢植えされることが多いインテリア植物ですが、琉球地方では食用にもされるとのこと。コリコリした食感の若葉が美味しいらしいです。