エオルゼア植物誌 vol.1
実は元リアル園芸師です。
エオルゼアを旅していると、どうしても植物に目がいってしまいます。
新生エリアを中心に、モデルとなった実物が類推できる植物を集めてみました。
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01. バオバブ
ウルダハを中央ザナラーン方面に出た刺抜盆地一帯にはバオバブの木が点在しています。
最も大きなものは、ザル大門の正面にある「ササガン大王樹」です。
2018年に落雷を受けて枯死してしまったマダガスカル島の神木 ツイタカクイケ がモデルになっていると思われます。
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02. ユッカ
リュウゼツランの仲間です。エオルゼアでは、成長した高木がドライボーンなどで見られます。
ユッカ、ジョシュア、ヨシュア・・・正しい発音がわかりませんが、旧約聖書の登場人物に由来した名前だそうです。
最初はブレビフォリアかとも思いましたが、園芸種の 象の足 や 青年の木 の方が似ているようです。
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03. ラベンダー
古くからある香料植物ですが、化学合成香料の普及によって農家が栽培することはほとんどなくなりました。
今日では、ハーブ愛好家による家庭園芸や景観のための植栽が主流になっています。
油分を多く含んでいるため、高温で乾燥すると自然発火して野火を起こすことがあるそうです。
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04. アロカシア
熱帯性の里芋ですが、毒性があって食べることはできません。和名では クワズイモ と呼ばれます。
弘法大師(空海)の伝説では、呪いをかけられて食べられなくなった「石芋」として登場します。
レインキャッチャー樹林で巨大な株が見られます。夜になると花が怪しく光ります。もちろん本物は光りません。
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05. 月見草
宵待草、夕化粧 など美しい名前の同族種があります。
切り花や家庭園芸でもポピュラーな花ですが、エオルゼアではあまり見かけません。
花言葉は「無言の愛」「内気」。もしかしたら意図的に目立たないところに配置していたりするのでしょうか?
グラフィックアップデート後、以前よりも生息域が広がったように思えます。
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06. カタクリ
ドライボーン周辺の荒野に散在しています。実物は落葉広葉樹の冷涼な森の中で群生します。
球根は高級食材として知られますが、市販の片栗粉の原料はジャガイモだったりします。
夜に花が閉じる習性(傾光性)があります。朝まで観察してみましたが、残念ながら開いたままでした。
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07. ヒルガオ
西ラノシアのブルワーズ灯台周辺に群生しています。塩害に強い ハマヒルガオ かも知れません。
強壮・強精・利尿・疲労回復の効果がある薬草です。多年草で地下茎で繁殖します。朝顔ほど蔓性は強くありません。
昔の人の言い伝えでしょうか?「昼顔を摘むと雨が降る」って祖母らが言ってました。
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08. グンバイヒルガオ
葉の形が軍配(相撲の行司が持っているウチワみたいの)に似ていることからこの名がついています。英名の方がおしゃれです。
サツマイモに近い品種で、海流に運ばれた種が浜に漂着して育ちます。
日本では大分県のビーチに生育地があります。そこの「日本の渚・百選」の景色がコスタ・デル・ソルに少し似てる気がします。
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09. サグアロ
西部劇映画などに登場する典型的サボテンは 弁慶柱 と呼ばれる種です。
腕の付いた人の形に見えるのでキャラ化されたりもします。
近年、多肉植物が人気になり、園芸店で目にする機会も増えました。大きな鉢植えは高価です。
エオルゼアのものは頭頂部が尖っていますが、本物では似た形が見当たりません。謎です。
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10. スズラン
君影草(きみかげそう)という別名があります。
可憐な白い花を咲かせ、熟した実は美しい濃赤色になります。猛毒植物として知れれています。
活花をした花瓶の水に毒素が溶け出し、それを誤って飲んだ子供が死亡したという事例があるそうです。
ユリ科の毒性なので、ペットの猫には要注意です。
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11. モカラ
人工交配で作り出された切り花用の蘭です。赤白黄紫緑橙など花の色も豊富です。
タイやマレーシアからの輸入品がほとんどで、花屋さんで一年中売っている定番商品です。
エオルゼアでは花壇や野や森のいろいろな所でモカラ・オレンジを目にします。
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12. ユーフォルビア・カンデラブラム
多肉植物がブームになって鉢植えも市販されるようになりました。
燭台木 の名に合わせてかエオルゼアでは夜になると枝が輝きます。本物はもちろん光りません。
アフリカでは刺激性の強い樹液を毒矢に用いていたとか。家庭園芸では要注意かも。
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13. 小麦
稲や麦の穂に生えたヒゲを禾(のぎ)と言います。多くの小麦は禾が短く、大麦は長いことで見分けられます。
レッドルースター農場やスウィフトパーチ入植地の畑に見られるものは小麦です。
越冬二年植生であることから、去年草(こぞくさ)という粋な呼び名もあります。
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14. 野生化した麦
麦は栽培によって穀物としての特性を維持しています。こぼれ種で自生すると先祖還りし雑草化してしまう傾向があります。
霊災前は麦畑で、今では荒地となっているラノシア・クォーターストーンの丘では、野生化した穂の小さい麦が見られます。
農家でなければ気づけないような超マニアックな設定がされているようです。
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15. 蒲(ガマ)
根渡り沼の水草に混ざって生えています。インパクトの強い物が多い所なので、気が付きにくいかも知れません。
串が刺さったソーセージのような穂は、熟すと破裂して綿毛を撒き散らします。
若葉が食用になるらしいのですが、食べたことはありません。どんな味がするのでしょうか?
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16. クレマチス
鑑賞用の蔓性園芸植物の定番です。カザグルマ や テッセン なども同族です。
古くから交配が行われていて、つる性の強弱や、花の色や形、開花時期などが異なる多くの亜種があります。
ブロンズレイクの温泉地で鉢植えされているものは、4枚花びらのモンタナ系のクレマチスだと思われます。
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17. キュウリ
棚を作って栽培されているようですが、蔓に実がまったく付いていません。
不思議でしたが、傍らの袋の中にキュウリがどっさり入ってました。収穫直後なのでしょう。
少々不自然ですが、農薬処置前などに残留薬害を防止するため、花や若い実を全て摘んで除去するようなことも稀にあります。
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18. ハイビスカス
トロピカルリゾートでは定番ともいえる景観植物です。
コスタ・デル・ソルでは顔より大きな大輪(ありえないサイズ)で咲いています。
薩摩藩が琉球産ハイビスカスを徳川家康へ献上したのが日本最古のものと言われています。
健康オタクの家康が園芸マニアだったことは有名な話です。
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19. イクソラ・コッキネア
ブラッドショアの崖の上に巨大な花が咲いています。
おそらくイクソラ・コッキネア(和名:ベニバナサンタンカ・紅花山丹花 )がモデルでしょう。
実物はもっと小さな花で幹も枝もあります。
琉球三花に数えられる熱帯植物で、霜の降りる地での屋外栽培は無理そうです。
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20. 野生のユリ
白い花は テッポウユリ か タカサゴユリ で咲く時期が春と夏で異なります。
ピンクの花は ササユリ か ヒメサユリ で花粉色で区別できるそうです。
花に斑点がある オニユリ などはエオルゼアでまだ発見できていません。
別件ですが、某ジャンルを「百合」と呼ぶ理由を私は知りません。
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21. ワイン用の葡萄
ワイナリーで栽培されている葡萄ですが、品種の特定はできていません。
葡萄の栽培には、 垣根仕立 と 棚仕立 とがあります。
垣根型は着く房数が限られ果粒が凝縮されるのでワイン向きで、棚型は房数が多く生食果物向きと言われています。
ワインポートの葡萄は、垣根仕立で栽培されています。
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22. カリブラコア
約30年前に ペチュニア を改良して作られた新園芸品種です。多年草化されて挿し木増殖ができます。
花色が豊富で、八重咲きのものやグラデーションで花色が変化するものなど、種苗メーカーが技術を競って開発しています。
青、赤、黄の花を咲かせた低木がグリダニアの町や周辺の森で見られます。
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23. アイビー
蔓性の常緑観葉植物です。別名 ヘデラ 、和名で キヅタ とも呼ばれます。 落葉するのは 夏蔦(ナツヅタ)という別の植物です。
外壁が覆われた洋館とかオシャレで憧れますが、湿度の高い日本では木造家屋を痛めてしまう危険があります。
繁殖力旺盛な植物です。庭に植えたら窓が開けられないほどに育ってしまい、駆除に多大な出費を要したという失敗談も聞きます。
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24. オルレアホワイトレース
小さな花が集合した複散花序という状態で咲きます。レース編みのように見えます。
全体が丸いものと平面的なものとがあります。グリダニアで見られるものは後者です。
ノラニンジン、ブラックレース、クイーンレース など種類があります。野良人参って名前は酷いような気がします。
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25. アリウム・ギガンチウム
日本では、鑑賞用品種を アリウム、食用を ネギ と呼んで区別するのが一般的でしょうか。
大きな球形の花を付ける ギガンチウム は生花でよく使われます。ニンニク、ラッキョ、タマネギ なども近類の品種です。
いずれも塩害に強く、海に近い砂地などで栽培されることがあります。
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26. サラセニア
食虫植物です。液を溜めた筒状の葉が酒壺に似ているので 瓶子草 の和名があります。
捕食した昆虫などの消化は、共生菌による分解に頼っていて、酸や酵素を分泌してはいません。
観葉植物として園芸種が販売されていますが、部屋に置いても虫取り効果は期待できないようです。
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27. ハエトリソウ
食虫植物です。触覚を持っていて、葉を素早く閉じることで虫を捕らえます。噛みつく動きをする唯一の種です。
家庭で栽培するときは、チーズなどの蛋白質をエサに与えるようです。
何回も触って葉を閉じさせていると、疲労して枯死してしまうと、栽培マニュアルには書かれています。デリケートな植物のようです。
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28. モウセンゴケ
食虫植物です。苔類ではなく種子植物です。葉から酸と酵素を含んだ粘液を出して虫を貼り付けて捕獲します。
かつては日本全国の湿地に自生種が存在したようですが、今では絶滅の危機に瀕しています。
もし沼とかで自生のものを見つけたら感動的でしょうが、盗掘は厳禁です!
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29. ジギタリス
別名 狐の手袋 とも呼ばれます。古くからある薬草です。この花を手にした主治医の姿をゴッホが油絵に描いています。
近年、観賞用種が多く市販されていますが、いずれにも毒があって要注意です。
レヴナンツトールに植えられてるのは ティンカーベル に似た品種に見えます。
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30. ツバキカズラ
南米チリの国花です。蔓性ですがユリ科に属しています。
虫ではなくハチドリによって受粉される鳥媒花としても知られています。
赤い花蕾と緑色の実を付けた蔓がトトラクの千獄やウォーレン牢獄の薄暗い壁面に見られますが、本物は日陰を好む植物ではありません。