レガシー
legacy
英語で「遺産」「受け継がれるもの」を意味する語。
ボードゲームの文脈では、2011年に発表されたロブ・ダヴィオーによる『リスク・レガシー』(Risk Legacy)によって確立された、比較的新しいゲームシステムを指します。 レガシーシステムの特徴
プレイは一度きり
ゲームをプレイするたびに、
ルールが恒久的に変更される
新しいコンポーネントが追加される
物理的にカードを破り捨てる
ボードにシールを貼る
などが行われます。
これによって、ゲームは二度と初期状態に戻すことができず、そのゲームグループメンバーだけの一度きりの物語が紡がれていくことになります。
連続する物語(キャンペーン)
多くのレガシーゲームは、複数回のプレイを通じて一つの壮大な物語を体験する、キャンペーン形式をとります。
前回のゲームの結果が、次のゲームの初期設定やルールに影響を与えるようにデザインされています。
秘匿されたものを発見する
ゲームの箱の中には、最初は開けることのできない秘密の箱や閉じた封筒が含まれていることが多い。
特定の条件を満たすことでこれらが開封され、新たなルールや物語、コンポーネントが登場し、プレイヤーに驚きと発見をもたらすことになります。
代表的なレガシーゲーム
など。
レガシーシステムは、「いつでも初期状態にリセットして、繰り返し遊べる」という、再現性が付随するような従来のボードゲーム観を覆しました。 それは、ゲームという「虚構の遊び」の中に、現実の生のように、一回性の不可逆的な時間や歴史を持ち込む試みと言えるかもしれません。