【未来】を表す表現(will、現在形、現在進行形、be going to、未来進行形、未来完了形)
【will】
一人称が主語のときはwillは〈その場でとっさに決まったこと〉について言及する場合
〈思いつき願望〉を言っているに過ぎない。「そうだ!京都に行こう!」
突然電話が鳴って「僕が出る」→I'll get it.(とっさに電話に出る判断をしたから
「ご注文は?」→「ステーキをお願いします」:I'll have a steak, please.(メニューを見てから何を食べるかを決めるから)
2,3人称が主語のwillはふつう〈あまり根拠はないが自信満々の推量〉〈根拠がない割には、自信満々の強い推量〉を表す
〈推量〉という文法用語は〈予想〉や〈予言〉と言っても構わないが、所詮は想像して言っているに過ぎない
自信満々のニュアンスを訳出するには「〜だろう」や「〜でしょう」では足りない。
「必ずや〜するはずだ」「きっと〜するはずだ」「〜する違いない」などが望ましい。
You will pass the entrance examination next year.「君は来年は入学試験に受かるはずだよ」(教師の役目として、生徒をやる気付けるために根拠なく発言している)
〈近い未来の推量〉にも〈遠い未来の推量にも〉どちらにも使える
Probablyを入れると確率が若干落ちる。
You willは100%推量
You will probablyは80~90%推量となる。「おそらく〜だろう」
【現在形か現在完了形】
〈予定〉を表すには、ふつうwillではなく、現在形か現在進行系で代用する
〈予定〉と〈予想〉は違う
〈予定〉は確実に決まっていることであり
〈予想〉は確実なことがわかっていないときにすることである
〈公の乗り物〉や毎年行われるような〈公の行事〉についての〈予定〉には現在形を用いる
Nozomi No.1 leaves Tokyo Station at six a.m.
〈公の予定〉は安定している
〈個人の予定〉は現在進行系で表す
I'm meeting my aunt next Sunday. She is taking me to the zoo.
〈個人の予定〉は不安定
【be going to】
現在進行形:〈個人の予定〉を示すわけだが、この時制を使う以上は〈スケジュール帳に書くような確定的なこと〉でないといけない
be going to:〈あらかじめ頭の中で決まっていること〉なら何でも良い。それが「スケジュール帳に書くようなこと」であろうが、「スケジュール帳にまで書かないこと」でもどちらでも良い
be going toのほうが現在進行系よりも使える範囲が広い。
〈予定〉の中でも、スケジュールやカレンダーなどに記録したり書いたりするのほどの予定なのか否か?がbe going to と現在進行系の基準
3/15にパリに行く予定です→カレンダーに書きそう
今夜この教科書の復習をするつもりです→カレンダーに書かなそう。頭の中で考えていることっぽい
2,3人称主語のbe going toは〈状況から判断して起こる見込みが高いこと〉〈根拠があって実現する見込みが高いこと〉、〈根拠がある〉ことを表す
You are going to pass the entrance examination next year.「君は来年は入学試験に受かるはずだよ」(普段の成績を総合的に判断していっている場合)
〈近い未来の予測〉にしか使えない。〈確実に実現しそう〉とわかるのは近い将来のことだけだろう。willなら〈近い未来の推量〉にも〈遠い未来の推量にも〉どちらにも使える
近い未来の予測をする場合、willとbe going to使い分けに違いはほぼない。根拠があるならbe going to、根拠が弱いならwillという感じ。従属節で使う場合はあまり変わらない場合が多く、主節で用いられる場合ははっきり区別していつ場合が多い。
【時・条件を表す副詞節の中でwillを使わない理由】
ifの正確な意味「〜するかもしれないし、しないかもしれないが、もしも〜したら」
大切なのは〈〜しない可能性も半分ある〉ということであり、筆者は〈〜するかどうか〉わからない。
ということは、「確実に〜する」とは言い切れないはずなので、自信満々の推量であるwillとは矛盾してしまうのである。
if節は、willと呼応する場合が圧倒的に多く、be going toを用いるのはレアケースであると覚えておく。
whenの正確な意味は「〜した暁には」という日本語に近く、〈〜は必ずする〉ことが前提となる
〈必ず〜する〉と決まっているのであれば、そもそも推量する必要がない。なのでwillと矛盾するのである
以下の節内のことは〈必ず〜行われる〉事が前提なのでwillが使えないのである。
when SV/before SV/after SV/until SV/till SV/by the time SV/as soon as SV/the moment SV/the minute SV/
副詞節のif節内でwillを使う2つのレアパターン
①If you will ~, SV「〜する気があるのなら」(主語はyouに限る)
If you will wait a moment, I'll go and get it for you.「少し待ってくれるのなら、君のために取りに行きます」
②If S will~, SV「Sが=〜することにこだわるのなら」
If you will have too much candy, you will get sick.「キャンディーを食べすぎると、気持ち悪くなるよ。」
ただし、この場合でも無理やりif節内でwillを使う必要はないし、willを入れないほうが圧倒的に頻度は高いので、作文ではこの知識は忘れたほうが良い。
【未来進行形】
〈未来のある時点における進行中の動作〉を表す
At this time next year I will be studying at university.
〈(はっきり約束しているわけではないが、)成り行き上、起こりそうなこと〉を表す
日本語で言う「〜することになる」「〜するついでがある」
I'll be seeing Tsuyoshi tonight, so I'll give him your notebook.「今夜はツヨシと会うことになるだろうから、彼に君のノートを渡しておいてあげるよ」→ツヨシと会う約束まではしていないが、同じ塾などに通っているから、(予定外のことが起こらなければ)会うことになる、という状況。一言で言えば「成り行き上会うことになる」ということ。
I'm meeting Tsuyoshi ~の場合は、〈スケジュール帳に書くような個人の予定〉を表す(参考:上の【be going to】)
【未来完了形】
未来完了とは〈未来のある時点までの継続・経験・完了・結果〉を表す。現在完了はひとつ未来の方向へ平行移動した形である
継続:I'll have been here for ten years be next April.
経験:When I finish reading this book, I'll have read it five times.
完了:By the time you get here, I'll have left the country.
結果:I'll have forgotten all these things in ten years.
by the time節と使う主節はしばしば未来完了になる。
未来完了は〈期限〉を表すby~「〜までには」やby the time SV~「〜する頃までには」と使うことが多い。