ガングプランク:バイオ
気まぐれにして残忍、「略奪の王」を名乗るもその玉座を追われたガングプランクの名は、七つの海に轟き恐れられていた。ガングプランクの行くところ、死と破滅が吹き荒れる。その悪名たるや、水平線に黒い帆がのぞいただけで、歴戦の荒くれどもですら震え上がるほどである。 かようにして数多の有力者たちの怒りを買い、無数の暗殺者や賞金稼ぎ、果ては大艦隊までも差し向けられ、追われ続けているガングプランクであったが、何者も彼を裁きの場に引きずり出せずにいた。己の首に懸けられた賞金額が跳ね上がっていくことは歪んだ喜びであり、分捕り品を満載した船団とともにビルジウォーターに帰港するたび、ガングプランクは自分の手配書を賞金首掲示板に貼り出させ、人々に誇示している。 爆発によって凄まじい重傷を負ったものの、ガングプランクは生きながらえた。その身に数え切れない生傷を刻み、切断された腕に変わる新たなる鋼の腕を突き上げて、ガングプランクは再び力を蓄えること、“奪われた”すべてを“取り返す”こと、そして反旗を翻した者どもに無慈悲なる罰を与えることを固く誓ったのである。