2020ILA
【2020春に開講した「リベラル・アーツ」の覚書コンテンツです】
Google Classroom を運用して講義をします。具体的授業内容は、Google Classroom 経由で提供します。このコンテンツは、覚書です。
概要と目標
テキストを講読しつつ、暮らしを〈いとなむ〉ための基本的視座を理解する。
「読む」ことを方法として再認識し、本を読む方法(特に図書館を使いこなす方法)を身につける。
テキスト対象本
テキスト著者へのインタビュー
テキスト対象本の目次
はじめに
第一章 やり甲斐搾取が農業を潰す
ナスと白菜が同時に食べられる不思議/「消費者の便利」と「生産者の苦労」は裏腹/最初は「自由の場」だった農産物直売所が……/いつのまにか「安売り競争」の舞台に/有機農業が始められた二つの理由/消費され続ける「有機農業」の記号性/付加価値は農家の手元に残らない
第二章 1本5000円レンコンを着想する
資本主義の最底辺で/大学院で民俗学と社会学を学ぶ/「民俗文化財を保護する」ことの根源的矛盾/民俗文化財を選択するための学問?/寿司の変遷から考える「創られた伝統」/恵方巻と七草粥/研究所での研究補助/「本当はそんなもんじゃねぇ! 色々あんだ!」/レンコンはなぜ大衆化したのか/「野口君、中国行ってレンコン1本1万円で売ってきなさい」/「牛の皮」はどうして300万円で売れるのか/「1000年の歴史がない農業が存在しますか」/大正15年創業という「伝統」
第三章 物の売れる理由を考える
徒手空拳での挑戦/お歳暮を意識した価格設定と松竹梅戦略/アジア最大級の食品展示商談会に出展/1本も売れなかった「1本5000円レンコン」/助手を退職して背水の陣/独自の「営業」をはじめる/「身近な文化的他者」としてのレンコン生産農家
第四章 「竹レンコン」を売る
希少性を維持しつつ利益を確保する/イケメン農水省職員からもたらされたチャンス/超人的なネギ農業家との出会い/自分でイベントを仕掛けてみた/大企業との契約をゲット!/変化への対応/売る人と買う人の気持ちになる/フェイスブックに妻と一緒の写真を使う理由/浅い付き合いこそ重要/経産省のお偉いさんがやってきた/「ドバイでレンコンを売る!」
第五章 農家の哀しみを引き受ける
レンコン農家は家格が低かった/両親にとっての農業/農業じゃない職業に就け!/実はプロ意識の高かった父/レンコン生産の難しさ/レンコンの「顔」を見極める/身体に刻まれたレンコン農家の「伝統」/全ての哀しみを背負う
第六章 農業には未来しかない
志ある方へ向けて/生産性の向上は自分のクビを絞めるだけ/「スマート農業」は全然スマートじゃない/消費者のニーズにとらわれ過ぎない/マーケットインに惑わされない/逆転した泥付きレンコンの評価/分業化と闘う/商品力にまさる営業力はない/既存の認証に頼らない/嫌われることを恐れない、そして妬まない/守るためにこそ変わらなければならない/農業には未来しかない
おわりに
table:2020リベラル・アーツの予定(番号はテキストの対象章)
[回]開講日 講義する章 [講義レジュメ]
[2]05/20 第二章
[3]05/27 第三章
[4]06/ 第四章
[5]06/ 第五章
[6]06/ 振り返り
/icons/hr.icon