失敗するべくして、失敗している
概要
大組織によく見られるのが「失敗するべくして起きるプロジェクトの失敗」である
例えば
ある歴史ある企業が、社会環境の変化に直面し、業態転換の必要性が生じたとする
起きることは、大体似ているのである
問題設定を「新規事業」に置いた場合
いま流行のソフトウェアや機器に飛びつく
とりあえず、確実なやつを仕入れて、売れば良いと考える
その道に先行者がいることに想像力が及ばず、レッドオーシャンに後発で突っ込む
問題設定を「業務や組織の変革」に置いた場合
いま流行の概念やメソドロジーに飛びつく
当該テーマの専任組織と専任者を任命する
ほどよい中堅社員に実務が任される
ほどよい社員に作業が任される
ほどよい外注先に計画が任される
外注先はビジネスチャンスに喜び勇んで、根本方針を覆す提案を練り始める
情報の輻輳に悩まされ始める
問題意識を「デジタルを用いた解決」の類に置いた場合
データドリブンな経営を目指す、といったような方向性が示される
上層部:夢を見る(未来予測等)
実行部隊:データを取るのに必死こく
その後直面する現実:データは取れたけど、活かし方がわからない