第248回例会「『論考』写像理論の射程」
概要:「本発表では、アンスコムの『ウィトゲンシュタインの『論考』イントロダクション』の第6章「記号とシンボル」で考察されるさまざまな問題をとりあげ、参加者の皆さまと検討することで、『論考』理解へのアプローチを切り開くことを目指します。そもそもこの章、記号とシンボルに違いも、論じてはいますが、それが中心主題とは到底言えるものではなく、「Aはpと信じている」は「「p」はpと語る」と同じ形式をもつ、という『論考』5.542節の考察から始まり、さまざまな議論を経て、最後はラムジーの論文「普遍」のアイディアの援用に至るという、込み入った仕掛けになっています。そしてそこには、命題は事実の像である、という写像理論がつねに前提されています。写像理論は一見したほど単純ではない。とはいえ、それはどこまで掘り下げ可能か、アンスコムの議論はどこまで妥当か、皆さまと一緒に考えたいと思います」
ふかくさ「アンスコムによる前期ウィトゲンシュタイン=『論理哲学論考』の説明をどう解釈するかについての発表でした。やはり論考自体からして事態や事実の具体例がなくわかりにくい……。ふかくさ自身は論考はExcelの説明書のようなもので、Excelの型エラーになるようなことをお前ら学者どもは平気でやるからダメ!というよーな話かなと解釈しています」
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