フィールドワーク
なぜフィールドワークをするのか
当研究室では倫理や道徳にかかわる数理的・理論的な研究から出発したが、理論だけでなく経験に基づいたほうが研究に説得力がある
なぜ都市地域なのか
都市地域では若手の社会起業家たち(ソーシャル・ベンチャー)がネットワークを作っており、ソーシャルイノベーションの連携やフィールドワークがしやすい
赤羽岩淵を含む東京都北区は東大宮に最も近い23区であり、地の利がある(電車で23分程度)
なぜストリートピアノなのか
現代アート制作者のルーク・ジェラムによって本格的にはじめられたストリートピアノのねらいは次のようなもの: 町の中に、ただ、ピアノを置いてみる。そのピアノは誰のものでもない、むしろ「I'm yours(あなたのもの」、日々そこを行き交う人たちのもの。すると、何が起きるか。通りがかった人がピアノで何かを弾き、それをまた通りがかった人が聴き、足を止め、会話が生まれ、コミュニティが生まれる。「空白のキャンバス」とルークが表現するように、そのピアノを誰がどのように使い、何が生まれるかはその人たち次第なのだ。
「都会に住む僕たちは、毎朝バス停で同じ人と顔を合わせても、それがどこの誰か知らないし、話をすることもない。どうして自分の住むコミュニティの人のことを何も知らないままのだろう?」そんな疑問から、このプロジェクトの構想は生まれた。
「Play me, I'm yoursは、いつも同じ空間で過ごしながらお互いに知らない人同士が、足を止め、話し出すきっかけを作るためのものなんだ。」
ピアノは皆が身近なので全世代交流がやりやすい
芸術文化と教育福祉の二領域の交差点としてのストリートピアノ
ストリートピアノは、ピアノ弾きの自己実現だけでなく、人びとの繋がりをつくるためのもの
この繋がりは、人びとに創造的な居場所を与えるので教育福祉的といってよい
ストリートピアノは人びとの繋がりを紡ぎ出す仕組み
それゆえ、ソーシャルイノベーションやソーシャルムーブメントの1つとしてストリートピアノを位置づけられる
また、ストリートピアノは、建築分野と音楽分野という2つの芸術文化領域の交差点