量子力学
学部時代に受けた授業
量子力学における基本的な概念と理論の枠組みを,基礎的な物理系の学習を通して体験する.また,発展的な例を通して,量子論が現代物理学の中でどのように展開しているか概観する.これによって量子論の概要を正しく把握し,今後の学習の基礎付けとすることをめざす.
第1章 古典物理学の限界(1-2)
§原子の安定性、水素原子のスペクトル
演示実験 水素のスペクトル管、バルマー系列
§2重スリットの実験
動画資料1フォトンに対するヤングの実験(浜ホト)
動画資料2電子線に対するヤングの実験(日立:外村彰氏)
§シュテルン・ゲルラッハの実験
§§概要
§§磁気双極子と磁気モーメント(4/09 磁気双極子が受ける力の手前まで)
§§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験 §§古典電磁波の偏光との比較
§§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験に対する抽象ベクトルを用いた理論モデル
§実ベクトル空間
§§n次元実ベクトル(ベクトル空間の定義、シュバルツの不等式、三角不等式)(4/16 不等式の証明の手前まで)
§§実関数
第2章 量子状態(3-4)
§複素ベクトル空間、複素内積空間(4/23正規直交基底の手前まで)
§物理量と線形演算子(線形作用素)
§固有値と固有ベクトル
§エルミート演算子(5/7)
§射影演算子
§スペクトル分解
§ボルンの確率規則
§不確定性関係
§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験再考
第3章 シュレーディンガー方程式(5-8)
§ユニタリー演算子
§時間発展演算子とシュレーディンガー方程式
§自由粒子のシュレーディンガー方程式と正準交換関係、正準量子化
§角運動量の交換関係と不確定性関係
§エネルギー固有状態
§空間並進演算子と運動量
第4章 量子系の具体例(9-12)
§一次元調和振動子
§三次元調和振動子
§軌道角運動量
§中心力の下でのエネルギー固有値問題
第5章 発展的内容(13)
§水素原子のエネルギー固有状態 § 2準位系のダイナミクスほか
「量子力学第二」
「量子力学第三」
現代科学技術の多く側面は量子力学を含む物理学に基礎を おいている。本講義は、量子力学第一、第二に引き続くもので、この講義によって学部ないし大学院初等レベルの量子力学が完結する。
本講義 の内容は、固体物理学、統計力学、量子エレクトロニクスなどに引き継がれるものであり、また数学的側面は、微分方程式論、積分方程式論、 固有関数理論、代数学などと密接に関連している。
具体的な議論のテーマは、次のものである。
・散乱理論
・相対論的量子力学とスピン
・多電子系の量子力学
・第2量子化
・多電子原子
・光と物質の相互作用
講義資料
目次
1講 散乱理論
2講 相対論的量子力学
3講 多粒子系の量子力学
4講 多電子原子の電子構造
5講 光と物質の相互作用
6講 付録
ヨビノリ量子力学
わかりやすい、授業うまスンギ!