反転幾何学
英: inversive geometry
初等幾何学における反転幾何学(はんてんきかがく、英: inversive geometry)は、平面幾何学において反転 (inversion) と呼ばれる種類の変換を一般化したものに関して保たれる図形の性質について研究する。
平面上の反転変換は、角を保ち(等角性)、一般化された円を一般化された円に写す(「円円対応」)ような写像になっている。ここで「一般化された円」というのは、円または(無限遠点を中心とする半径無限大の円と見做される)直線のいずれかであることを意味する。初等幾何学における難しい問題が、反転を施すと扱いやすくなるというようなことも少なくない。
円に対する反転
https://gyazo.com/f0cdb0a152a7f6ef3d1245d85eb3576c
平面において中心O、半径rの基準円に関し、点Pを
$ OP・OQ=r^2
を満たすようにQに移す。あるいは写す。
これが円に対する反転。
性質
中心Oを除く平面上の点全体でなす集合で恒等変換
無限遠点を導入すれば中心でも恒等変換(対合)
中心Oを通らない円は円に反転する
中心Oを通る円は直線(半径無限大の円)に反転する
直線は中心を通る円に反転される
応用
ある円の中心、その円を円反転した中心、基準円の中心は同一直線上にある
三角形の内接三角形のオイラー線が、この内心Iと外心Oを通る直線OIに一致することを示すのに使える
三角形の内接円に関する反転返還で、内接三角形の中点三角形は元の三角形に戻る。
つまり中点三角形の外心は内接三角形の九点心であって、三角形ABCの内心、外心と共線。
球反転の場合、基準球の中心を通る球は平面に反転される。
これなんかできそうよねkudan.icon
歴史
コクセター (2009, pp. 155–187, 6 円と球) に従えば、円に関する反転変換は1831年にマグヌスが考案し、それ以来この写像は高等数学における手段の一つとなった。円反転変換はいくつかの段階を経て応用されていき、じきに変換幾何学を学ぶ者がクラインのエルランゲン目録の重要性を認め、副産物として双曲幾何学のある種の模型が得られた。 -Wikipedia
関連項目
ソディの6球連鎖
メビウス変換