「説明」のコツと語り
教えるつもりで説明する
「人に教えるつもりで」説明するのが非常に大切です。
これは認知心理学的な有効性も多く指摘されているかつ、ここから協同的な学びへ展開していく際の布石にもなります。
中には漫画風に先生と生徒役のキャラクターを作って、そのやり取りの中で問題を解説する、ということをする子も出てきます。子どもたちの工夫を大いに認めて広げてあげましょう。
派生形で、なりきるとか、実際に人形に説明してみるとか色々ある。
ノートに説明を書くだけ、ではなく、実際に声に出してその問題の授業をやってみる、ということころまでやらせてあげるといい。
説明の3ステップ
ホップ:HOW(どうやってやるか)WHY(なぜそうするか)の2つの質問に着目する。
説明はひとまずこの2点が押さえられているかで判断しましょう。
どうやるのかがわかりやすく書かれているか。
なぜそうするのかがわかりやすく書かれているか。
シンプルな判断基準は子供にとっても教師にとっても扱いやすい。
ステップ:単元すべてを見渡してみる
この単元で学ぶべきことはなんですか?
この単元で必ず理解すべき重要な点を簡潔に教えてください。
この単元の難しいところはどんなところですか?
難しいところは具体的に何ページのどこですか?
教科のみかた考え方に即した問い(主発問に値するようなもの)
教科独自の見方考え方を働かせるような問いを投げかけ、それについて答えを作る。
単元を通して考えてほしい問い、向き合ってほしい問いがを「主発問」として用意し、それについて「説明」できるように頭を働かせる時間にすればいい。
ジャンプ:問いを作る
自分が向き合うべき問いを自分でつくる段階。
かなりレベルが高く、いきなり求められるものではないが、指導者として先を見据えておくことは大切、
1年の中で「ジャンプ」に到達できるような瞬間を見逃さないようにすることと、ここに到達できるような働きかけをしていく。
100点が取れるというだけで満足してしまっている子への語り1
今満足しているレベルが小学校レベルのテストで100点をとれるというレベルのことであることを伝える
そこで止まっていていいのか?と問う。
もちろんこの学びは非常に大切ではあるが、これだけを持っていておとなになって通用するかといえば通用するはずがない。
教科書レベルの学習は確実に通過すべき点では在るが、もうそれを通過してしまっている君たちはもっとすごいことに挑戦できるということ。
せっかく学校にきて、自分の時間を学校に拘束されているのだから、この時間を生かさないのはもったいなさすぎる。
特に子供時代の今は、学びのゴールデンタイムなんだよ。
おとなになって学ぶことよりも、今学んだことのほうが一生持っていける確率が高い。今のうちに身につけられるものは身につけておけ。
では教科書レベルの学びが終わった君たちがこの教室で挑戦できることとは。身につけられることとは。
それは「自分の頭の中の情報を人にわかり易く伝える」というという努力。
このスキルはこれだけで飯が食えるほどの強力なスキル。先生もそのスキルを使って、本を書いてる。
君たちの頭の中に在る教科書レベルの知識を、わかりやすく人に伝えることはできるか?
ここに挑戦してみてほしい。
説明を聞く人は是非正直に、わからないなら分からないといってあげてほしい。それがこの人達の練習になるから。
君たちにとって次なる計画は「考えを人に伝えられるようになる」だ。
テストは実際に伝えてみて、感想をもらうこと。それをもとに分析練習だ。