1976年
◀1975年 1977年▶
1975年度末期、河田から受け取った正規文法型文節解析モジュールを天野は自分が開発していたエディタと連携させたシステムを開発し実験を重ねていた。
既に、海外他社の英文ワードプロセッサを見学した後であり、それを目指していた。
76年のシステムは、まだリアルタイム変換ではなく、一旦変換した結果をハードディスクに出力し、それをエディタで読み込んで校正・編集するバッチ処理の延長のものであった。
メインフレームを使わず、TOSBAC-40だけで文書の入力、出力まで一貫してできるようになった。
このシステムができて大量データでの実験が可能になり、初めて暫定辞書による短期学習での同音語選択が可能になった。
内部研究報告で「ワードプロセッサ宣言」をしたシステムは、キーボードからの入力を文節単位でかな漢字変換モジュールに送り、文節単位でエディタが受け取って蓄積管型モニターに表示ものであった。76年下期には完成していた。
これを「即時処理型システム」と呼んだ。今のワードプロセッサの原型であり、1977年8月東北大学で開催された電子通信学会で発表したものである。