僕たちが冗談にして笑った現代芸術のつまらなさ
松田 僕たちが冗談にして笑った現代芸術のつまらなさというのは、オブジェ(※1)そのものが作品だと思ってつくっていた、だからつまらない。 南 ホントの初めのころはさ、画廊に丸太がぽんと置いてあるだけ……なんていうのもおもしろかったワケですよね。それってつまり、その違和感がおもしろかったんだよね。
松田 だからその関係の中にあったものを作品というふうにしちゃったら、それは全部切れちゃうわけですよね。
赤瀬川 あのころは画廊そのものが作品としてあったわけだよね。で新鮮だったけれどそれがもう制度になっちゃうとつまらなくなっちゃう。我々は一番最初のその思想だけを持ってきちゃったわけですよ。もちろんそれにくっつけて冗談をがちゃがちゃ言ってたんだけど、それは結局そういうことなんだよね。うわずみの認識だけを持ち出して。
※1
所見Hyou.icon
無意識化でおこなわれた行為に面白さを感じていた
違和感が面白さだったのにそれを制度するとつまらなくなる