あとがき
GTD は、どちらかといえば「具体的な方法論」ではなく「土台(一貫性を維持するための考え方)」です。
これは以下を意味します。
「土台の存在」 何かとわかりづらいが、土台なるものは確かに存在する 「土台に重ねる」 具体的なやり方や道具は、各自に合ったものを使えばいい
土台とは GTD 本家が提唱する GTD の理論であり、その一つが前章で紹介した用語や書籍です。
より詳しく知りたければ、GTD 本家が提供するコンテンツ(セミナーがメインのようです)に頼ることになります。
ただしお値段は決して易しくありません(だからこそ書籍を読む + 個人で試行するスタイルが主流なのだと思いますが)。
また、英語が読める方は公式ウェブサイトを読んでみても良いでしょう。
さて、そんな GTD ですが、GTD は土台です。
どんな土台をつくるかは教えてくれますが、その上に何を積み重ねるかまでは教えてくれません。
つまり色んなやり方があります。
たとえば価値観にしても、ストレングスファインダーで自分の強みを書く人もいれば、7つの習慣のミッションステートメントを書いている人もいますし、他の手段を使っている方もいるでしょう。また、書くにしても、筆者のようにテキストファイル(height.txt)に書いているだけの人もいれば、部屋の壁に貼り付けている人もいるはずです。
何が言いたいかというと、GTD を実現し強化するために、巷に溢れた色々な手段が使えるということです。何ならあなた自身のやり方を模索しても良いのです。
しかし、「あなたのやり方でいいんですよ」と言われても、特に初学者の方は困惑するだけではないでしょうか。実際、私もそうでした。
そういうわけで本書は、大胆にも「こんな風に運用するんですよ」とやり方にまで踏み込んでいます。また筆者独自の用語や解釈も導入しています。GTD 本来の意味とは逸れているかもしれませんが、GTD の本質は捉えているはずです。何より、具体的で理解しやすいものと自負しています(いかがでしょうか)。
本書が、あなたの GTD ライフの一助となりましたら幸いです。