Pinebook
https://gyazo.com/f0851fbb4f51cf418ae347a8b0c2813d
はじめに
ここでは、Pinebookの一般的な事柄について解説します。
Pinebookに関するその他の文章 by むとう
むとうは、以下の様な文章をまとめています。
Pinebookってなあに?
ベースはPINE A64 ですが、ボードは別物になっており、GPIOなどは出ていません。 価格は、$99.99!!と格安になっています。
https://www.pine64.org/wp-content/uploads/2019/04/Pinebook_11.6inch.jpg
Pinebook仕様
Pinebookの仕様は、以下の通りです。
ハードウエア
CPU : 1.2GHz 64-Bit Quad-Core ARM Cortex A53
RAM : 2 GB LPDDR3 RAM Memory
内蔵フラッシュ: 16 GB eMMC 5.0 (最大64GB)
無線LAN: WiFi 802.11bgn + Bluetooth 4.0 (SDIO?)
USB 2.0: 2
MicroSDスロット: 1
ビデオ出力 : 1 (mini HDMI)
ヘッドフォン/UART : 1 (内部の切り替えスイッチでシリアルを兼ねる)
マイク: 内蔵
キーボード: フルサイズキーボード
タッチパッド: 大きなマルチタッチのタッチパッド
電源: 入力: 100~240V, 出力: 5V3A
バッテリー: リチウムポリマー (10000mAH)
画面: 11.6" IPSもしくは14" TN LCD (1366 x 768) (現在のモデルは1920x1080)
カメラ: 30万画素
大きさ(WxDxH): 11.6" : 299mm x 200mm x 12mm, 14" : 329mm x 220mm x 12mm
重さ: 11.6" : 1.04 kg, 14" : 1.26 kg
保証: 30日間
ソフトウエア
OS: NetBSD, FreeBSD, OpenBSD Linux Distro(Default) or Android, ...
Pinebookの購入方法
現在では、Pinebookを注文するとすぐに発送されるようですが、過去の情報を残すために、注文の時系列を示しておきます。
今は、メールアドレスを登録すると、先着順に連絡が来る
14インチの挫折
BTO Booking: 2018/2頃(?) (この発表の頃) 思い出すたびになんどかBooking: そもそもBooking成功したメールとかも来ない
結局、来なかったorz
1回目
BTO Booking: 2018/8/1
クーポン来る&発注: 2018/9/12
shipping予定: 2018/10中旬
shipping延長: 2018/10下旬
shipping実際: 2018/11/12
到着: 2018/11/18
2回目
BTO Booking: 不明
クーポン発行: 2019/04/01
発注: 2019/04/02
shipping予定: 2019/05初旬
shipping完了メール: 2019/05/13
到着: 2019/05/13
Full Size Keyboard!?
https://gyazo.com/f399d5dbba6a5136e5653d198e8099eb
Pinebookには、フルサイズのキーボードが付いています。
ピッチも程よい感じ
打鍵感はそれほど悪くない
左下Ctrl右横の刻印[\(|)](設定をしないと[<(>)])がとても邪魔: Shiftの代わりに押してしまう
Enterの上の[](})]も間違って押してしまう
結構大事なキー([\(|)]と['(")])がFnと同時押しになっている
Windowsキーじゃなくて、メニューキー
Pinebook内部
https://gyazo.com/568f274136c5232387ecd0cd44c7fb57
Pinebookは、普通のノートパソコンに比べると、内部はとてもスカスカです。
左下: ロジックボードとmini HDMI、USB2.0、電源(DC 5V)、シリアル/ヘッドフォン切替スイッチ
ロジックボードを隠しているシールの下にeMMC(16GB)
上: バッテリー(4.2V, 10000mAh)
右下: USB2.0、ヘッドフォン/シリアル、microSDインタフェース
https://hackaday.com/wp-content/uploads/2017/04/img_2815-2.jpg
専用USBシリアルケーブル
Pinebookのシリアルですが、ヘッドホンと端子が兼用のUSBシリアルケーブルが売っています。
Pinebook側で、一度裏ぶたを開けて、中のスイッチを変える必要がある
https://store.pine64.org/wp-content/uploads/2017/05/Pinebook_serial_console.jpg
ハードウエアの感想
キーボード以外のハードウエアの感想をまとめてみます。
タッチパッド
押しにくいし、2本指ジェスチャもやりにくい
右と左ボタンを同時押ししての中ボタンが使えない
簡単に有効/無効が切り替えられる(Fn+F2)
ハードウエアで切り替えてるようなので、OSを選ばない
LCD: きれいな部類だと思う
スピーカー: 最大音量が小さい
ヘッドフォン/シリアル: 外に切り替えスイッチを付けて欲しかった
電源: 5VなのでUSBからも取れる(専用ケーブルあり)が、3Aはつらいかも
専用ACアダプタでは、高負荷時に不安定という話も by ebijun
無線LAN/Bluetooth: 技適の関係で使えないが、SDIO接続らしい
むとうは、ダミーロードを接続して技適の問題が起きないように使っている
miniHDMI: NetBSD、ArmbianやAndroidでは使えている
裏蓋を止めているネジ: 長さのちがう2種類があり、間違って長い方を短い穴に入れると、表面が壊れてしまいます
OSのインストール
OSのインストールには、通常は専用インストーラを使います。
もちろん、イメージがあれば、ddなどで書き込むこともできます。
イメージをインターネット経由で取ってきて、指定したSDに、dd相当で書き込む
今のPinebook 11' (1920x1080)は 1080p Pinebookを選ぶ
eMMCだけでなく、microSDにインストールして使えるイメージもある
eMMCの場合も、一度イメージをmicroSDに焼く必要がある
専用インストーラでインストールできるOS (2018/11/25現在)
KDE Neon (microSD, eMMC):初期状態でインストールされている
Arch Linux with XFCE (microSD)
AOSC Community with Mate(microSD, eMMC)
Manjaro ARM (microSD)
NetBSD (microSD)
Q4OS (microSD)
Stock Android 6.0 (microSD, eMMC)
https://gyazo.com/aa2a1b03c5a871cadcd90b473bc8edeb
https://gyazo.com/1484a74d70cfc94717d268ea6688ac14
各種OSの公式サイトなどで提供されているイメージもあります。
FreeBSD : FreeBSD-RELEASE-CURRENT-arm64-aarch64-PINEBOOK-DATE-REVISION.img.xzという形式で提供 で、むとうのおすすめOS
PinebookのおすすめOSを考えてみます。
我らにとって、BSDでしょ、やっぱ
OpenBSDのお試し版は、最初からWebブラウザも使えるようになっているので、便利
Linuxでは…
Armbianがバランスがいい気がする
軽くしたければ、DietPiも良い
Androidも結構安定している
キーボードの設定がイマイチわからない…
縦表示が強制されるアプリが悲しい
OS星取表
いくつかのOS毎の特徴を表にまとめて見ました。
table:OS星取表
OS BaseOS HDMI出力 ソフトウェア 日本語環境(*1) Web(*2) Scratch(*3) 備考
NetBSD NetBSD9 o pkg/pkgsrc ibus-anthy (f52) x 開発が活発
FreeBSD FreeBSD13 x pkg/ports fcitx-mozc(?) f70(重い) o(1.4) 稀にpanic
OpenBSD OpenBSD6.6 ? pkg/ports fcitx-anthy(?) f70 △(1.4) 初期設定がすばらしい
KDE neon Linux x apt fcitx-mozc f70 o(1.4, 3) デフォルトOS
Armbian Linux x apt ibus-anthy f70, c78 o(1.4, 3) バランスが良い
DietPi Linux △(*4) apt ibus-anthy(?) f60-esr, (c73) o(1.4, 3) 軽い
Stock Android Android6 o Google Play Japanese IME c x
備考
(*1)動作確認した組み合わせ
(?)はインストールできたが、動作確認していないもの
(*2)f=firefox, c=chromium(chrome)
後ろの数字はバージョン
括弧はインストールできるが、動作しない場合があるもの
(*3)数字はScratchのバージョン
(*4)起動時にHDMIを接続していると、HDMI側だけに画面が出る
OSの設定でやったほうが良いと思うこと
以下の様な設定は、いずれのOSを使う場合でも、しておいた方が良いと思います。
キーボードのレイアウト設定
altgr-intlに設定すると刻印と一致して良い感じです
左下の[\(|)]キーは、ほっとくと[<(>)]だと思われます
[Caps]を[Ctrl]に
スワイプ時のマウス感度と2本指スワイプの方向調整
日本語環境の調整(fcitx-mozc)
アプリケーションのインストール
tmux, net-tools(ifconfig),cu,openssh-server,scratch,squeak
初期OS:KDE neon (Linux)
ここでは、デフォルトでインストールされているKDE neon(Linux)について説明します。
WindowManager:KDE neon 5.14
むとうがやった設定変更
キーボード
Caps LockをCtrlに変更
入力デバイス>キーボード>詳細>キーボードオプションを設定>Caps Lock behavior>■Caps Lock is also a Ctrl
Shift横の\(|)を刻印どおりにする
入力デバイス>キーボード>レイアウト>■レイアウトを設定>us, English(US),English(US,international AltGr Unicode combining, alternative)
マウス
二本指スクロールをmacOSと同じに
入力デバイス>マウス>全般>■スクロール方向を逆にする
再起動する度に戻って涙目
カーソルの移動が遅いので速くする
入力デバイス>マウス>詳細オプション>加速x3.0
HDMI
まだLCDとHDMIの両方に出力する設定がわからずorz
むとうが追加したソフトウエア
システムツール: tmux, net-tools(ifconfig), cu
Input Method: fcitx-mozc
SSH: openssh-server
教育: scratch, squeak
code:uname
% uname -a
Linux pinebook 3.10.105-bsp-1.2 #2 SMP PREEMPT Sat Oct 27 19:24:05 IST 2018 aarch64 aarch64 aarch64 GNU/Linux code:xrandr
% xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1920 x 1080, maximum 4096 x 4096
LVDS-1 connected primary 1920x1080+0+0 256mm x 144mm
1920x1080 48.03*+
KDE neonの感想
KDE neonの個人的な感想です。
Webブラウジングは快適とはいえない
YouTube, Scratch 3.0はつらい
というか、KDE neonでもまだ重い:DietPiなどのWindow Managerなどがもっと軽量のものがいいかも
しばらくほっとくと、画面が黒いまま反応が帰らない
Workaround:蓋閉めてサスペンドにしてから開けて、電源ボタンを押す
サスペンド後に無線LANが不安定
Workaround:無線LANを一度無効にしてから、再度有効にする
で、Scratchとか
ソフトウエアとしては、やっぱりScratchは必須でしょう。
Scratch 1.4
遠隔リモートセンサー(Scratch Remote Sensor Protocol)も使える
Scratch 3.0
HTML5なので、firefox,chromiumで動作
内蔵カメラでビデオモーションセンサー利用可能
Squeak
image入らないんですが…
https://gyazo.com/39387a80e2fabbf111b7331d30bec1c8
おわりに
Pinebookは$99で購入できる、すてきな64bit ARMノートパソコンです
PROもでてるけど、コストパフォーマンス重視だとこっちのほうが良いと思う
NetBSDやFreeBSDで遊びましょう
開発にも参加できます!!