ヒトの歩行の発達
McGraw
, 1940
子どもの歩行の発達を8歳まで詳細に観察し,7つの時期に分類
新生児
原始歩行
期
新生児の脇を抱えて直立姿勢を取らせると,歩行に似た左右交互の
足踏み
を行う
静止
期
生後数ヶ月以内に
首が座
り,静的な
姿勢維持
が発達
脇を支えて
直立姿勢
をとらせても,脚を伸ばしたままで足踏みが見られなくなる:
U字型現象
過渡期
脇を支えて
直立姿勢
をとらせると,両脚を
屈伸
して体を上下に
揺ら
したり,左右交互に足踏みをしたりする
意識的な足踏み期
手を繋
げば,直立姿勢をとって意識的に足踏みが出来るようになる
独立歩行
初期
左右の脚の間隔を広くとり,腕を伸展し前方に突き出して歩く
共同筋
だけでなく
拮抗筋
を含むすべての筋が
同期
して活動する傾向 (
Forssberg
, 1985)
歩き始めて一週間ぐらいで急激に歩行の能力が高まる
踵着地歩行
パターンへの移行期
成人のように
踵
から着地して,
つま先
で蹴る
歩行パターン
へと変化
歩幅
が広くなって,よく
前進
するようになり,運動が
安定化
する
統合
された歩行の完成期
手を脚と
逆位相
に振って歩くようになる
#脳と身体の動的デザイン―運動・知覚の非線形力学と発達