アメフラシ
sea hare, 雨降らし、雨虎、雨降
https://gyazo.com/1b6edfd207e46c5e939197e1a3a6a0db https://leisurego.jp/archives/190314
腹足綱後鰓目の無楯亜目 (Anapsidea, Aplysiomorpha) に属する軟体動物の総称
狭義にはアメフラシ科アメフラシ(日本種アメフラシ; Aplysia kurodai)を指す
海に棲む
2本の突起があるほうが頭部
ヒダがあるほうが背中
他の後鰓目と同様に外見上は貝殻は退化しているが、背中の外套膜の中に変形した板状の殻をもつ
草食
水深1〜3 mほどの浅瀬を這い回り、海藻類を食べている
皮膚には食餌由来の毒素がある
つついたりして刺激を与えると、紫汁腺という器官から粘りのある紫色(または白色、赤色)の液体を出す
外敵に襲われた時に煙幕として働く
外敵にとって不味いため、襲う意欲を失わせる?
液の色も食餌に由来する
食餌が不足してくると、自分で穴を掘って餌を探す
嗅覚が発達しており、触角で弱い匂いも感じ取ることができる
春から夏にかけて繁殖のために磯に現われる
雌雄同体
頭の方に雄の生殖器官を、背中に雌の生殖器官を持つ
前方の個体の雌の器官に、後方の個体が雄の器官を挿入する
何個体もつながって交尾する
連鎖交尾
へえ〜yosider.icon
一匹が生む卵は数万個で、黄色く細長い麺のような卵塊状
卵は約2週間で孵化し、プランクトンとして海中を泳ぎ回った後に海底生活をする
寿命は1-2年
名前の由来
アメフラシが海中で出した紫色の液が、雨雲がたちこめるように広がるからという説
雨の時に岩場に集まるからという説
産卵期が梅雨と重なるため?
英名sea hareは「海のウサギ」の意
中国名も海兎
近縁
ウミウシを代表する裸鰓亜目(裸鰓目)
クリオネが属する裸殻翼足亜目(裸殻翼足目)
神経生理学研究のモデル生物として利用される
メリット
神経細胞の細胞体のサイズが大きい
直径200um - 1000um
哺乳類の10倍の大きさ
細胞を同定しながら神経伝達物質の生化学や分子生物学の研究が可能
ヤリイカでは軸索が大きい
ニューロン数が1万8000個程と少なく、神経回路が単純
学習過程、反射行動が容易に同定できる
アメフラシのエラ引き込み反射
Eric R. Kandelが先駆者
ザリガニ、ハエ、センチュウ、マウスなど多くの動物を研究するなか、当時世界で2人しか研究していなかったアメフラシを集中して研究した
アメフラシを使って、シナプスが変化することで記憶が形成される仕組みを明らかにし、2000年にノーベル生理学・医学賞を受賞した
現代ではマウスやハエの研究が追随している
アメフラシ - Wikipedia
第5章 知能の普遍デザインとは何か︱タコと軟体動物の脳 (読めなくなっている)