拡大行列を基本変形することで逆行列が得られるのはなぜか
よくわからないままやっていたあんも.icon
考えてみると、そんなに難しくなかったあんも.icon
同じ作用素を作用させているからに他ならない
考えるときに、中途半端に具体的だと逆につまづいてしまう
$ P^{(t)} = \begin{pmatrix}1 & & & & & \huge{0} & \\ & \ddots & & & & & \\ & & 1 & \cdots & c & & \\ & & \vdots & \ddots & \vdots & & \\ & & 0 & \cdots & 1 & & \\ & & & & & \ddots & \\ & \huge{0}& & & & & 1\end{pmatrix}
これを見ても、どんな操作が行われるかが全くわからないあんも.icon
わかるレベルまで抽象度を下げる
3×3くらいに落とす
Prf.
正則な行列$ A の逆行列$ A^{-1} を得ることを考える
行列$ A に対して、$ PA=I なる作用素$ P を仮定する
この時点で、逆行列の定義から$ P が$ A^{-1} に他ならないことは明らかあんも.icon だが、この$ P は行基本変形の行列の積で表されているので、非明示的になっている
単位行列の性質より、$ I^{-1}=I であるので:
$ PI = PI^{-1} =PP^{-1}A^{-1} = A^{-1} である。つまり:
$ PA=I \iff PI=A^{-1}
これをまとめて拡大行列の形式で表現する:
$ P\begin{pmatrix}A|I\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}I|A^{-1}\end{pmatrix}
これにより、$ \begin{pmatrix}A|I\end{pmatrix} に行基本変形を行い、$ \begin{pmatrix}I|A^{-1}\end{pmatrix} の形にすることで、逆行列$ A^{-1} が得られることが示された$ \square
同じ操作が2つの行列に対して行われることと同値