剰余項を評価する
from 『オイラーの贈物』
十分滑らかな関数における剰余項:
$ R_{n+1} = \frac{1}{n!}\int_0^x (x-t)^nf^{(n+1)}(t)\,\mathrm{d}t
を評価する
閉区間$ [0, x] において、$ f^{(n+1)} は連続なので、最大値・最小値の定理により閉区間$ [0, x] 内に最大値と最小値が存在する
そこで、$ t=α で最小値、$ t=β で最大値をとると仮定すると不等式が得られる:
$ f^{(n+1)}(α) \le f^{(n+1)}(t) \le f^{(n+1)}(β)
不等式を変形する
$ 0 \le t \le x より$ 0 \le x-t であり、$ (x-t)^n は常に非負となるので:
$ (x-t)^nf^{(n+1)}(α) \le (x-t)^nf^{(n+1)}(t) \le (x-t)^nf^{(n+1)}(β) が成り立つ
全体を正数$ n! で割って各辺を0から$ x まで積分すれば、剰余項の評価式を得る:
$ \frac{1}{n!}\int_0^x (x-t)^nf^{(n+1)}(α)\,\mathrm{d}t \le \frac{1}{n!}\int_0^x (x-t)^nf^{(n+1)}(t)\,\mathrm{d}t \le \frac{1}{n!}\int_0^x (x-t)^nf^{(n+1)}(β)\,\mathrm{d}t
左辺について$ f^{(n+1)}(α) が定数であり、積分記号の外に出せるので整理する:
code:tex
\begin{aligned}
\frac{1}{n!}\int_0^x (x-t)^nf^{(n+1)}(α)\,\mathrm{d}t
&= \frac{1}{n!}f^{(n+1)}(α)\int_0^x (x-t)^n\,\mathrm{d}t\\
&= \frac{1}{n!}f^{(n+1)}(α) \Big -\frac{1}{n+1}(x-t)^{n+1} \Big_0^x\\
&= \frac{f^{(n+1)}(α)}{(n+1)!} x^{n+1}\\
\end{aligned}
右辺についても同様に積分できるので、剰余項の評価式を整理できる:
$ \frac{f^{(n+1)}(α)}{(n+1)!} x^{n+1} \le R_{n+1} \le \frac{f^{(n+1)}(β)}{(n+1)!} x^{n+1}
ラグランジュ型の剰余項を構成する
はじめに得た不等式$ f^{(n+1)}(α) \le f^{(n+1)}(t) \le f^{(n+1)}(β) より:
$ \frac{f^{(n+1)}(α)}{(n+1)!} x^{n+1} \le \frac{f^{(n+1)}(t)}{(n+1)!} x^{n+1} \le \frac{f^{(n+1)}(β)}{(n+1)!} x^{n+1}
中間値の定理により、中央の項が剰余項に等しくなる定数$ c が区間内に少なくとも1つ存在する
$ R_{n+1} = \frac{f^{(n+1)}(c)}{(n+1)!} x^{n+1} \quad(0<c<x)
両端の項は積分できたので、挟まれた剰余項の式を両端の関数を利用して別の関数で置き換えるあんも.icon
関数の形は異なるが、同じ関数値を返す点が存在することは平均値の定理から保証されている
収束の議論に使うので、極限値に興味がある
動き方はどのようであってもよい
扱いやすい動き方をしてくれたほうが好ましい