『数学ガールの物理ノート/ニュートン力学』
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第1章「ボールを投げる」
1.1 ユーリの疑問
1.2 疑問の理由
1.3 ガリレオの実験
1.4 科学と実験
1.5 水平方向にボールを投げる実験
1.6 水平方向と鉛直方向
1.7 再びユーリの疑問
1.8 ニュートンの運動方程式
第2章「ニュートンの運動方程式」
2.1 力と加速度は比例する
2.2 質量
2.3 力
2.4 《速度》から《位置》を求める
2.5 《力》→《加速度》→《速度》→《位置》
2.6 関数
2.7 どの時刻でも成り立つ
2.8 どの位置でも成り立つ
2.9 ボールを投げる
投げたボールはどのような運動をするだろうか?ただしボールは質点とみなし、空気抵抗は考えないものとする
問題設定を明確にする
時刻
時刻を$ t で表す
ボールを投げる時刻を$ t=0 とする
$ t\geq 0
座標
水平方向に$ x 軸をとり、右向きを正とする
鉛直方向に$ y 軸をとり、上向きを正とする
質量
ボールの質量を$ m>0 とする
重力の大きさを$ F>0 とする
重力の向きは鉛直下向きとする
定式化で安心するあんも.icon
物理から数学にもっていく作業
2.10 ニュートンの運動方程式を二つ立てる
2.11 x方向:《力》→《加速度》
2.12 x方向:《加速度》→《速度》
2.13 x方向:《速度》→《位置》
2.14 y方向:《力》→《加速度》
2.15 y方向:《加速度》→《速度》
2.16 y方向:《速度》→《位置》
2.17 ユーリの疑問
巨大質量の疑問?: 100
投げたボールの、時刻$ t における$ y 方向の加速度$ a_y(t) は:
$ a_y(t)=-\frac{F}{m} \quad (\mathrm{const})
$ F は地球からボールにかかる重力の大きさ、$ m はボールの質量である
$ m\to \mathrm{big} の場合、$ a_y(t)\to \mathrm{small} になりそう?
投げるとふわふわ落ちるようになって、直感に反する?
第3章「万有引力の法則」
3.1 高校にて
巨大質量の疑問への回答: 113
$ -\frac{F}{m} \quad (\mathrm{const}) としたことが誤り
実際は、万有引力の法則によって$ F=mg であるので$ F は定数ではない
質量の関数になっている
$ a_y(t)= -\frac{mg}{m} = -g
3.2 万有引力の法則
2つの質点を考え、質量は$ m と$ m' であり、距離は$ r だけ離れているとする
このとき、2つの質点にはお互いに引力が働く
その引力は、2点を結ぶ直線方向で引き合う向きを持つ
引力の大きさ$ F は万有引力定数$ G を用いて: $ F=G\frac{mm'}{r^2}
質点を仮定してよい理由: 117
3.3 人間が決めた座標軸
3.4 積分
加速度→速度→位置の積分: 124
3.5 物理学と数学の境目
3.6 位置を得るだけではなく
3.7 投げたボールが戻ってくる時刻
3.8 投げたボールが戻ってきたときの速度
3.9 投げたボールはどこまで高く上がるか
投げたボールはどこまで高く上がるか: 140
数学的アプローチ
関数$ y(t) = -\frac{1}{2}gt^2+v_0t+y_0 の最大値?
物理学的常識によるアプローチ
ボールが最も高く上がった瞬間は$ v=0 である
$ v(t)=-gt+v_0 = 0 を解けばよい
3.10 速度を使って最大値を求める
第4章「力学的エネルギー保存則」
4.1 力学的エネルギー保存則
4.2 運動エネルギー
運動エネルギーの定義: 154
質量$ m の質点が速度$ v で動いているとする
質点の運動エネルギーを$ \frac{1}{2}mv^2 で定義する
常に$ \frac{1}{2}mv^2 \ge 0
4.3 位置エネルギー
位置エネルギーの定義: 156
質量$ m の質点が高さ$ h の位置にある
重力による質点の位置エネルギーを$ mgh で定義する
4.4 力学的エネルギー
力学的エネルギー保存則: 159
力学的エネルギーを運動エネルギーと位置エネルギーの和で定義する
質点に重力のみかかっている場合、質量$ m の質点の速度$ v とし、高さを$ h とする
力学的エネルギー$ \frac{1}{2}mv^2 + mgh は一定になる
4.5 速度を調べる
鉛直投げ上げ: 162
ボールを鉛直上向きに地面から速度$ v_0 で投げ上げる
地面に戻ってきたときの速度を$ v_1 とすると、$ v_1=-v_0 となることを示せ
数学的アプローチ: 138
地面に戻ってくる時刻$ t_{\mathrm{return}} を求める
$ y(t) = -\frac{1}{2}gt^2+v_0t+y_0 = 0を解く
$ t_{\mathrm{return}}=\frac{2v_0}{g}
戻ってきた時刻における速度を求める
$ v(t)=-gt+v_0
力学的エネルギー保存則によるアプローチ
$ \frac{1}{2}mv_0^2+0 = \frac{1}{2}mv_1^2+0
4.6 位置を調べる
投げたボールはどこまで高く上がるか: 168
力学的エネルギー保存則によるアプローチ
運動エネルギーが最小値0をとる場合の$ h を求めればよい
$ \frac{1}{2}mv_0^2+mg\cdot 0 = \frac{1}{2}m\cdot 0^2+mgh_{\mathrm{max}}
4.7 新たな物理法則なのか
新たな物理法則なのか?: 170
運動方程式と万有引力の法則
公理として扱えるように物理現象をモデル化した
力学的エネルギー保存則
公理から導かれる定理?
4.8 ミルカさん
4.9 証明したい
力学的エネルギー保存則が成り立つことを運動方程式と万有引力から示せ: 172
$ \frac{1}{2}mv^2 + mgh が時刻$ t によらない定数であることを示す
$ t で微分して0になることを確認する
確かに確認できるが、力学的エネルギー保存則$ \frac{1}{2}mv^2 + mgh はどのように得たのか?
4.10 発見したい
4.11 自然に発見したい
保存量を自然に発見したい
$ t に依存しない保存量を導く: 184
保存量が$ v と$ h の関数であると仮定する
慣性と自由落下による直観
$ t を消去していく
$ v=-gt+v_0 = 0
$ \iff t = \frac{v_0 - v}{g}
$ h = -\frac{1}{2}gt^2+v_0t+h_0 に$ t を代入する:
$ h = -\frac{(v_0-v)^2}{2g} + \frac{v_0(v_0-v)}{g} + h_0
$ \iff \frac{1}{2}mv^2 + mgh = \frac{1}{2}mv_0^2 + mgh_0
4.12 もっと自然に発見したい
質量$ m の導入の必然性?: 188
重いものを高いところに置くにはどうするか?→よいしょと持ち上げる
第5章「宇宙へ飛び出そう」
5.1 mを掛ける意味
保存量として$ \frac{1}{2}v^2+gh ではなく$ \frac{1}{2}mv^2+mgh を考える理由?
5.2 位置エネルギーに注目
仕事を導入して位置エネルギーを導く 194
質量$ m の質点が地面の高さ$ h=0 で静止している
その質点に対して大きさ$ F の力を鉛直上向きに掛け続けて高さ$ h=s まで静かに持ち上げる
$ F>mg でなければならないが、加速度があると速度が生じ、運動エネルギーを経由していて都合が悪い
準静的な移動として、任意の小さな正数$ \varepsilon を考えて$ F=mg+\varepsilon とする
$ Fs=mgs
力と変位の積が位置エネルギーの変化に等しくなる
5.3 仕事
力が一定で、力と変位が同じ方向の場合の仕事の定義: 200
質点に一定の力をかけ続け、質点の位置が$ x_0 から$ x_1 に変化した
変位を$ s=x_1-x_0 として、力と変位の積$ Fs を力$ F が質点に行った仕事と定義する
5.4 運動エネルギーに注目
仕事を導入して運動エネルギーを導く: 205
十分滑らかな水平面上に質量$ m の質点がある
初期位置は$ x_0 、初速度$ v_0 で$ x 軸の正の向きに運動している
この質点に大きさと向きが一定の力$ F をかけ続ける
力の向きは$ x 軸の正の向きとする
質点が位置$ x_1 まで移動したときの速度を$ v_1 とし、変位$ s=x_1-x_0 とする
力がこの質点に与えた仕事$ Fs を速度$ v_0, v_1 で表せ
位置は時刻の関数になっているので、時刻から導いていけばよい
開始時刻$ t_0=0 、初期位置$ x_0=0 としても一般性を失わない
加速度$ a=\frac{F}{m}
速度$ v=at+v_0
位置$ x=\frac{1}{2}at^2+v_0t+x_0
位置$ x_1 で速度$ v_1 となった時刻を$ t_1 とすれば変位$ s は:
$ s=\frac{1}{2}at_1^2+v_0t_1 であるので$ s を$ v で表せばよい
$ v_1=at_1+v_0 \iff t_1=\frac{v_1-v_0}{a}
これを$ s に代入して整理すれば:
$ as=\frac{1}{2}v_1^2-\frac{1}{2}v_0^2
$ Fs=\frac{1}{2}mv_1^2-\frac{1}{2}mv_0^2
ここらへんでお腹いっぱいあんも.icon
仕事の概念の意義が理解できる程度でもよさそう?
5.5 仕事の原理
一般化した仕事からポテンシャルエネルギーを定義する
5.6 別ルートへ
重力以外の力による位置エネルギーを定義できるようになる: 214
5.7 ①力と変位の方向が異なる場合の仕事
力が一定で、力と変位の方向が異なる場合の仕事の定義: 220
力$ \bm{F} と変位ベクトル$ \bm{s} の内積で定義する
$ \bm{F}\cdot\bm{s} = |\bm{F}| |\bm{s}| \cos{\theta}
線積分への布石あんも.icon
5.8 ②力が変化する場合の仕事
力が変化する場合の仕事
素朴に位置の積分で定義する?: 221
$ \int_{x_0}^{x_1} F(x)\,\mathrm{d}x
5.9 仕事
仕事を一般化するにあたって都合の悪いことがある
$ F(x) として、暗黙に質点にかかる力$ F が位置$ x の関数であるとした
一般には力は位置の関数とは限らない
具体例?あんも.icon
位置が$ x_0 から$ x_1 まで変化したときの仕事?
積分値は一般に経路に依存してしまう
始点と終点が定められているだけで、うろうろすることが許されている
どのような経路で移動したかを知らないと定義できない
経路を考慮して仕事を定義する
線積分で定義する
実際の計算がわからないあんも.icon
5.10 保存力が行う仕事
仕事が経路に依存しない場合: 226
保存力
積分値$ \int_{x_0}^{x_1} F(x)\,\mathrm{d}x が経路に依存せずに定まる力$ F(x)
素朴な定義で扱える力
保存力の具体例
重力
非保存力の具体例
動摩擦力
どの位置でも大きさは一定とみなせるが、向きは一定ではない
常に力の方向と逆向きに働く
保存力で位置エネルギーを定義する: 230
簡単のため1次元で考える
位置エネルギーを、保存力が質点に行った仕事の分だけ減少するものとして定義する
質量$ m の質点に保存力$ F(x) が働いており、速度$ v で運動しているときの運動エネルギーを$ K とする:
$ K=\frac{1}{2}mv^2
保存力が質点に行える仕事を、速度で表現した仕事から定義する
時刻$ t で微分する:
code:tex
\begin{aligned}
&\frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}K = \frac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}t}\left(\frac{1}{2}mv^2\right) = mv\frac{\mathrm{d}v}{\mathrm{d}t}\\
&\iff \frac{\mathrm{d}K}{\mathrm{d}t} = mav\\
&\iff \frac{\mathrm{d}K}{\mathrm{d}t}= F(x)v\\
&\iff \frac{\mathrm{d}K}{\mathrm{d}t} = F(x)\frac{\mathrm{d}x}{\mathrm{d}t}\\
\end{aligned}
任意の時刻$ t_0 から$ t_1 まで積分する:
$ \int_{t_0}^{t_1}\frac{\mathrm{d}K}{\mathrm{d}t}\mathrm{d}t = \int_{t_0}^{t_1}F(x)\frac{\mathrm{d}x}{\mathrm{d}t}\mathrm{d}t
時刻$ t_0 から$ t_1 での運動エネルギーをそれぞれ$ K(t_0), K(t_1) として:
$ (\mathrm{LHS}) = K(t_1)-K(t_0)
時刻$ t_0 から$ t_1 での位置をそれぞれ$ x_0, x_1 として:
$ (\mathrm{RHS}) = \int_{x_0}^{x_1}F(x)\,\mathrm{d}x
これより、$ \int_{x_0}^{x_1}F(x)\,\mathrm{d}x が保存力が行った仕事である
ここで、$ K(t_1)-K(t_0) - \int_{x_0}^{x_1}F(x)\,\mathrm{d}x = 0 を考える
保存力による位置エネルギーを表す関数$ U(x) を定めたい
保存力が行った仕事の分だけ減少する関数にしたいので:
$ -\int_{x_0}^{x_1}F(x)\,\mathrm{d}x = U(x_1)-U(x_0) を満たすようにすればよい
$ F(x) が保存力であることから、これを満たす$ U(x) は存在する
$ U(x) は$ -F(x) の原始関数のひとつとして表せる
$ U(x) を用いると$ K(t_1)-K(t_0) - \int_{x_0}^{x_1}F(x)\,\mathrm{d}x = 0 は:
$ K(t_1)-K(t_0) - U(x_1)-U(x_0) = 0 と表せる
つまり$ K(t_1)-U(x_1) = K(t_0)-U(t_0) となり、保存量が示せる
5.11 結局力学的エネルギーとは何か
5.12 数学は言葉
5.13 バネの弾性力による位置エネルギー
5.14 万有引力の位置エネルギー
5.15 地球を飛び出す速度