1.1 自己紹介
専門?
ディシプリンと言えるものは、英米系の美学・芸術哲学(いわゆる分析美学)。
いわゆるゲームスタディーズを多少勉強している。
普段の自己紹介では「美学や哲学の観点からゲームを研究してます」とお茶を濁すことが多いが、今日の発表はまさにその内実が問題。
主な仕事
2015:博論「ビデオゲームの意味作用」。
2015~2019:文化庁メディア芸術研究マッピング事業のゲーム領域担当。国内外のゲーム研究の動向のまとめ的な仕事。
2016:イェスパー・ユール『ハーフリアル』の翻訳。ゲームスタディーズの重要書。
2017:ネルソン・グッドマン『芸術の言語』の翻訳。分析美学の古典。
2018:単著『ビデオゲームの美学』。博論の書籍化。
2019:ミゲル・シカール『プレイ・マターズ』の翻訳。最近の遊び論。
2020~:重めの仕事をいくつか抱えているが、どれもあまり進んでいない。
2021~:京都大学文学部メディア文化学の専任教員になった。
関心
これまでの研究ではビデオゲームを主に取り上げてきたが、実際の関心はもうちょっと広い。美学一般の話や、現代のポピュラーカルチャーの諸実践のなかで生き生きとしたかたちであらわれる美学的な問題に広く関心がある。
「ビデオゲームを取り上げてきた」と言っても、ビデオゲーム文化(とくに現在の主流のゲーミングカルチャー)自体にそれほど興味があるわけではない。むしろ、表現形式(medium)としてのビデオゲームに興味がある。
ゲームスタディーズの勉強や研究マッピングの仕事を進めるなかで、方法論に対する関心が大きくなった。結果として、自分がコミットする研究分野(分析哲学・美学)が他のさまざまな分野との関係の中でどう位置づけられるかについて、意識的になることが多い。