1.3 「eスポーツ」➡「ビデオゲーム競技」
というわけで
「eスポーツ」の代わりに、哲学的な議論にとってより有用かつ明確な概念として「ビデオゲーム競技」を理論的に導入する。
「ビデオゲーム競技」の定義
ビデオゲームのプレイを通した競技。
「ビデオゲーム」の定義?
「テレビゲーム」「コンピュータゲーム」「デジタルゲーム」「ビデオゲーム」といった語でみなさんが想定されるもので問題ない。カテゴリーの名前として「ビデオゲーム」を採用しているのは、英語の標準的な呼び名だから。
「競技」の定義?
他の人(々)と技を競う営み。
本発表の問いの言い直し
なので、冒頭のひとまずの問いは次のように言い換えられる:
ビデオゲームのプレイを通した競技にナラデハの特徴として、どのようなことが考えられるか。
注意点
不毛な定義論を避けるために「ビデオゲーム競技」という理論的概念を導入したが、現在「eスポーツ」と明らかに呼ばれるものや、そう呼ばれるか呼ばれないか微妙なものは、おそらくほぼすべてがビデオゲーム競技に含まれるだろう。
以下では、eスポーツではなくビデオゲーム競技の特徴を考えていくが、その主な事例が現在「eスポーツ」と呼ばれがちなものであることに変わりはない。
想定している具体例
想定しているビデオゲーム競技の主な具体例は、たとえば以下のジャンルに属する個別のタイトルを競技としてプレイするケース(網羅的なリストというわけではない):
RTS(e.g. StarCraftシリーズ)
MOBA(e.g. League of Legends)
FPS(e.g. Counter-Strikeシリーズ)
バトルロワイヤル(e.g. Fortnite Battle Royale)
格闘ゲーム(e.g. 「ストリートファイター」シリーズ)
スポーツゲーム(e.g. 「グランツーリスモ」シリーズ)
タイルマッチングパズル(e.g. 「ぷよぷよ」シリーズ)